保存版部活日誌

2014年01月01日
2013年の保存版部活日誌は引っ越しました→2013年保存版部活日誌
2014年01月01日
 あけましておめでとうございます。
 いよいよ午年のスタートですね。馬だけに、陸上の神様の力も強く発揮される年だと思います。ということで、2012年、自分が顧問になって初めて迎えた正月に起きた不思議な体験、あの天狗に遭遇した場所に、本当に怖いのですが、2年ぶりに行ってみようかと思っています。短距離の星川コーチが近くに住んでいるところなので、2日あたり、一緒に行ってもらうことにしました。一人で行く勇気はありません。一体、どんなことが起きたのかというと、
<2012年01月01日保存版顧問の練習日誌より> 
 
 あけましておめでとうございます。
  新たな年、何か良いスタートができそうです。

  1週間以上、ずっと風邪を引いて練習できず、心も体も鈍くなってしまっています。
  そんな中、新年の挨拶を兼ねて、奥さんの実家である仏子にやってきました。
  星川君に短距離のコーチをお願いしていますが、星川君の家が仏子から行ける距離にあり、年賀状を直接届けることにしました。
  往復で10K程度の距離で、なまってしまった体にはちょうどいいかと思いましたが、実際の感覚的にはかなりきつい感じもありました。道に迷うことなく星川君の家に届け、帰ろうとしていたら陸橋のところで星川君が、お母さんと一緒にいるところで出会いました。不思議なタイミングです。5分でもずれていれば、こっそりポストに届けておしまいだったはずが、直接話をすることができました(陸橋の上からだったので、お互い叫ぶように会話していました)。僕もまさか会うとは思っていなかったので、何だか焦ってしまい、陸橋から降りてゆっくりお話をするという選択肢が抜け落ちてしまい、失礼しました。
  その帰り道、不思議な経験をしました。さっきと同じ道だとつまらないので、方向だけ気をつけながら別の道から帰りました。いくつか狭い道を通り抜けていくと、丘の上に祠のようなものが見えました。近くに建てられている家も全体的に緑色の変わった家で、その敷地から階段が続いていて行けるようになっていたので、何となく印象的でした。そのすぐあとに道が山道に入り、急に景色が変わりました。車がぎりぎり一台通れるくらいの道の両側に木々がまばらに立っていて、道の入り口には通学路の注意書きと、痴漢に注意という看板がありました。こんな寂れた道も通学路なのか、それはちょっと危険だななどと考えていた瞬間に、それは起こりました。
  それまでのペースとまったくかわらないペースで走っていたのに、急にペースが信じられないほど上がったのです。「え?」という驚きとともに、ジェットコースターに乗っているかのようなスピードを経験しました。「下り坂なのかな?」と思って前方を確認しても、間違いなく上り坂です。感覚的には何かから凄まじい力で押されている感じ、正確に言うと何かに体を持ち上げられて前方に飛ばされているような感覚でした。思わず後ろを振り返って確認しても、何もありません。風が吹いているのかと思って回りの木々を見回しても葉っぱは揺れていません。周りではジェットコースターに乗っているときのようなゴーっという風をきる音が聞こえ、時間の過ぎていく感覚がいつもと違います。それだけのスピードなのにも関わらず、足は全然軽く、先ほどまでのジョギングよりも楽なのです。恐れというより、畏れのような気持ちを抱きました。何度も後ろを振り返りましたが、何もありません。そのまま山道から普通の道に切り替わる橋のところまでその感覚は続き、橋のところから急に現実世界に戻された感じでした。
  今起こったことは一体なんだったのだろう?と考えても、考えてもよくわかりません。下り坂だった部分もあるので、きっとそのせいだったのだろうと思おうとしましたが、普段から坂道を走っている自分にはそれとは全然違う感覚だったのがわかっています。実際にそのあと普通の道で下り坂が続きましたが、足取りは重く、一歩ごとに衝撃が強く伝わってきます。スピードも下っている感じで、いつものものと同じ、スピードが出る分だけ重く、体中に伝わってきます。先ほどの感じよりは全然遅く、やっぱり違います。
  さっきのは、明らかに何かに後ろから押されている感じ、持ち上げられ前に進められている感じでした。
  山だから、天狗なのか、辰年だから龍なのか、よくわかりませんが、本当に不思議な経験でした。これまでも、1月1日に走ると不思議な経験をすることがありましたが、今回の経験は別格です。これまでの人生で、いくつも不思議な経験をしてきましたが、その中でも間違いなくベスト3に入る経験でした。実際にその力を体感したという意味ではナンバー1かもしれません。
  何だったのでしょうか。
  誰か教えてください。
  ただ、いろんなことを考えながら走っていたので、この経験を経て感じたのは、自分の限界をまだまだ超えられる、諦めずにしっかりやれ、というメッセージが伝わった気がしました。自分の持っているものの延長線上で自分のこれからを考えてはいけない、ということをよく生徒たちに話しますが、その含みにあるのは、自分の努力次第で、自分の限界は超えられるというものでした。しかし、今回の経験で思わされたのは、自分の努力をひたすら積み重ねていけば、その正当な見返り以外の、いわゆる不思議な力が後押ししてくれることもあるのかもしれません。勝手に体が動いていく感じ、ピッチも一歩ごとの地面を蹴る力も上がらされているのに、うけるダメージが減っていく。その直前まで見ていた実業団駅伝の選手達の見ている世界を一瞬体験させてもらえたかのような感覚でした。
  しかし、実業団に入る選手達が中学生の頃からどれだけの練習を積み重ねた結果、今の走りがあるのかということも理解しています。魔法に頼るのではなく、地道に1つずつ、練習を辛くてもその辛さに負けることなく、恐れを抱いても、その恐れに潰されることなく、勇気を持って立ち向かっていこうと、思わされました。
  まずはなまった体を練習できる体にしっかり戻すことから始めようと思います。
  皆様、今年一年もよろしくお願いします。 
 
 この体験のあと入ってきたのが今の2年生たちの代で、女子の4継や中長の駅伝、男子の記録も大きく伸びる年へとつながりました。きっと、この場所には何かある、ということで、去年は怖くて近寄れなかった場所ですが、今年はもう一度挑戦に行こうと思います。一歩踏み出す勇気が必要なのは、陸上に関わる以上、避けては通れない道です。頑張ります。
 できることから1つずつ、どんな小さな努力も惜しまず、面倒くさがらずやっていこうと思います。
 皆様、新たなスタートを踏み出す法政大学高校陸上部を本年もよろしくお願いします。
 法政大学高校陸上部顧問 木村 越
2014年01月02日
 箱根駅伝初日でした。大東は見事8位で往路を走り切りました。そして、法政も熱いレースでした。今日という日にコンディションを最高の状態に持ってこようとして、どの選手も必死の努力をしています。それでも走り出してみて、もしくは走ってしばらくしてみないと本当の状態はわかりません。現状の自分をしっかりと分析して、その中でのベストを意識しないと、普段は何てことないペースでさえオーバーペースになって、自分の走力からしたら遠くかけ離れた結果で終わってしまうこともあります。そして、学校の名前を背負って走っているので、自分のペースで自分の走りに徹するということ自体が非常に難しく、最終的には根性でいかなければならなくなってしまいます。前の走者たちが貯金を作ってくれている学校だと自分のペースに徹することができるので、上位陣はなかなか崩れなくなります。しかし、シード権ギリギリにいる学校は、明日の復路でも頑張らなくてはいけないという状況なので、スポーツ心理的にはmustで考える良くない状態に入ります。いろんな人の期待を背負って走ることは力になることもあれば、mustに選手の思考回路を入れてしまうこともあるので、選手たちは本当の意味で強くならなくてはいけません。勝負の世界は厳しいですね。
 そして、今日、昨日の練習日誌に書いたように(部活日誌1月1日参照)、天狗のポイントに行く予定でした。まずは、昨夜起きた不思議なことから報告します。
 昨日、星川コーチとの待ち合わせ場所を検索したり、例のポイントも2年前のできごとなので記憶があいまいなので、地図で確認していました。googleマップを使っていました。googleマップのいいところは、ストリートビューという機能で、その地点の実際の写真を見ながら検索することができます。自分のぼんやりとした記憶を掘り起こしながら場所を探していましたが、緑色の建物と、その後ろにある不思議な祠、そのあと出現する例のポイントの入り口がなかなか見つけられません。ポイントのゴールは上空からの写真でも確認できていて、一本道なので入口も他にはなさそうなのですが、ストリートビューで見ると自分が見た金網の入り口がありません。しばらく探していると、不思議な現象が始まりました。それは、ストリートビューの時に出てくる人のアイコンが消えて、透明人間状態になり、更に何もしていないのに勝手に空を飛びまわりだしたのです(地図の地点が他の場所に動きつづけました)。
 そんなこんなで、家族も本当にビビりまくり、ゆうちゃん(次男)に至っては、怖くてトイレに行けなくなりました。
 
 そして、迎えた今日当日。星川コーチが体調を崩して来られないので、本当は明日行くことにしていました。それでも、地図で見つけられなかったポイントの確認だけ済ませておきたくて、下見に行くことにしました。しばらく走ってみて、道の感覚は思い出しましたが、どうしても緑の建物と祠が見つけられません。そして、いよいよ例のポイントです。やはり入口の雰囲気が違いました。確認のため少し入ってみると、あの現象が再び起こりました。天狗の登場です。
 2回目なので、あのときほどの恐怖心はありませんでしたが、確かにあの感覚でした。しかし見た景色があの時とは少し違いました。距離も短く感じました。それでもゴールは同じ場所です。だけど、全く同じには感じませんでした。何だか不思議な感覚です。あのときだけ、何か変化が起きたのか。よくわかりませんが、明日星川コーチの体調が回復したら、星川コーチに走ってもらって、僕と同じ感覚になるかどうかを試してみたいと思います。
 何にしても、これで物凄いパワーをもらったことは間違いありません。
 法政大学高校陸上部の2014年の活躍決定です。
 
2014年01月03日
 おはようございます。
 箱根駅伝復路です。
 大東文化大学シード権獲得おめでとうございます。
 法政大学、来年は今年の3年生たちが最高学年。きっと素晴らしい走りをしてくれると信じています。いつまでも応援しています。

 高校駅伝は7人で襷をつなぎます。学校の特別な方針がない限り、どの学校も長距離を走れる部員を7名集めるのは非常に難しい状況です。箱根駅伝ではそれが10人。距離も高校との比ではありません。ちょっとしたコンディションのミスが大きな差につながります。学校によっては強い選手がなかなか集まらない状況もあります。それぞれの学校が、それぞれの状況に応じて自分たちのてっぺんを目指す戦い、優勝だけが全てではありません。この舞台にたどり着いた時点で、どのチームも、想像するだけで言葉が詰まってしまうほどの努力を積んできているのです。どのチームにも最大限の賞賛を送りたいと思います。
 そして、箱根駅伝を応援している人の多いことに毎年感動します。普通に見たら、ただ人が走っているだけなのに、こんなにたくさんの人が熱狂して応援してくれる、日本人の想像力の深さ、そして優しさを実感する瞬間です。陸上競技は個人競技と思われています。確かに陸上競技は練習も本番も最終的には一人で走る強さがなければいけません。しかし、息が苦しくなるほどの負荷を毎回の練習で継続することは、決して一人ではできません。一緒に努力する仲間がいるから、信頼する監督がいるからこそできることなのです。夏の熱中症警報が出ている暑さの中でも、冬の0度を下回る寒さの中、雨に打たれながらでも練習を続けて、やっとたどりつくことができるスタートライン。自分のことを信じて走っても、当日のコンディションによっては思うように走れないこともある。それでも、襷を待っている仲間がいるからこそ、どんな状況でも前に進み続けなければいけません。自分の1秒が、仲間を救うことにもなれば、負荷になることもあることを知っているからです。一人のレースでは到底走りきることができないペースでも、駅伝では走ることができます。箱根駅伝をきっかけに多くの方々に陸上競技を知ってもらいたい。陸上競技場でのレースをする春のトラックシーズン、秋への土台を作る夏の合宿シーズン、そして秋・冬の駅伝シーズン、その1年間のサイクルの中で積み重ねた練習や、仲間との思い出がレースの時にその走りから滲み出て、それが多くの人に感動をもたらすのです。

 陸上競技は、一人でも走れる勇気と、
 仲間のためにすべてを捧げる強さが必要なスポーツです。
 今後も陸上競技を、そして法政大学高校陸上部の応援をよろしくお願いします。
 法政大学高校陸上部顧問 木村 越
2014年01月04日
 おはようございます。
 昨日、例のポイントの写真を撮ってきました。また不思議な体験をしました→顧問の練習1月3日参照
 さて、明後日はいよいよ高尾山トレイル初詣です。
 しっかりと準備をしましょう。

 高尾山トレイル初詣持ち物

 基本的に山なので、最悪を想定して準備すること
 走っている時は暖かくても、山頂では寒くなるし、突然雨が降ってくることもある。山の天気はわからない。
 着脱しやすい格好、
 汗かくと冷えるのでタオル、
 着替え
 雨よけ帽子、
 レインコート(コンビニで買えるやつ、大会のアップでも使える)
 背負って走れて雨に濡れても大丈夫なバッグ(中のものを防水パックなどで保護してもよい)、
 携帯(万が一迷った時にも必要)、
 非常食(チョコなど)、
 お賽銭、
 そして陸上の神様を信じる心
 
 アクセス 本数がそれほど多くないので、余裕を持って計画すること。
 駅は高尾山口駅。高尾山駅ではないので注意。時間厳守。
 www.takaotozan.co.jp/trafic/
2014年01月05日
 おはようございます。
 明日の高尾山トレイル初詣の荷物に関して追加です。
 ドリンクを忘れていました。
 あと参考までに自分の服装を載せておきます。
 走る時
 ヒートテック長袖+法政プラクティスTシャツ半袖(寒ければこの上にロングスリーブ)
 レギンス+ハーフパンツ
 レーシンググローブ(手袋)
 初詣
 汗をかいて冷えていたらロングスリーブ+法政ジャージ+法政ウィンドブレーカー
 ウィンドブレーカーやロングスリーブはあらかじめ来るときに着ていて、走るときにバッグにしまう形。
 自分は普段から朝練をしていて寒さに耐性があってこれくらいでいけそうですが、寒がりな人はもっと予備を用意しましょう。
 基本的に平地より4℃くらいは気温が低く、風速1mごとに1度体感気温はさがるので、予報で見ると12時で7℃、風速6Mなので、実際は−3℃ということになります。予定としては頂上までは5号路をトレイルランしていって、頂上付近のお店で昼食。その後1号路で下っていき、途中にある神社で初詣。頂上からは歩く時間も増えるので冷える可能性があります。また、峰の原合宿で分かっていると思いますが、平地で晴れていても山では雨ということがよくあります。天気予報を見て晴れ予報でも、山の上では雨が降る可能性がなくなりません。体が濡れてしまうと、体温は徐々に低下し続け、最終的には低体温症になる可能性があります(命の危険)。その場合はもちろん、走って下山しますが、コンビニで売っているレインコートは大会のアップでも雨天時は活躍するので購入して、使用後は乾かしてからきれいに畳んで、袋のまま保存しておきましょう。そうすれば、何回でも使えます。
 それでは明日、楽しみですね。
2014年01月06日
 おはようございます。
 今日は高尾山トレイル初詣でした。→高尾山トレイル&初詣の様子(2014年写真ページ参照)
 今年初めての試みでしたが、法政高校陸上部にとって新たな一歩となりました。
 同じような目的で来ている高校陸上部も多くてびっくりしました。今回は6号路で上がって1号路で降りるという形でした。登りは道も狭く、自然道だったので足場も悪く、逆にいい練習になりました。一方向にしか動かない普段の走りは体のバランスとしては悪くなるので、足場が悪くいろいろな方法にバランスを取らなくてはいけない走りは普段きたえられない筋肉を使うことができました。
 快晴だったため、頂上からの景色も最高でした。その後薬王院へお詣り。神様を守っているのが天狗ということで、どこもかしこも天狗ばかりでした。正月には、目に見えない形で天狗と遭遇し、今回は目に見える形で天狗と遭遇。これは何かの縁に違いないということで、思わず天狗うちわを買いました。
 箱根駅伝で優勝した東洋大学の酒井監督が仰っていましたが、勝つために一番必要なのはチーム力。横の繋がりは比較的簡単に出来るが、縦の繋がりはなかなか作れない。チームで何かを共にすることで絆を深めることが大切ですね。酒井監督の話されていることや監督車からの指示の仕方などを聞いているとスポーツ心理学に通じることばかり。勉強されているのでないとしたら、天性のアスリートだと思います。とにかく今年の箱根駅伝は学ぶことがたくさんありました。
 そして、自分が顧問になってから4年目を迎える今年、法政高校陸上部が先輩も後輩も心の底まで同じ目標を持ち、チームとしてその目標を達成するために何をすべきなのか、自分はチームのために何ができるのかを常に問いかけることが一人ひとり、全ての部員ができるようになれば、叶わない夢なんてありません。
 少なくとも今日は、きっとみんな同じことを祈ったはずです。

 法政高校陸上部がこれまで以上に活躍できますように

 
2014年01月27日
 おはようございます。
 今日は法政中学の3年生が練習に見学に来ます。
 楽しみです。

  いつも通り、集合場所のエントランスに行くとそこには大量の中学3年生が。どこの部活だろうと思ったら、陸上部の体験希望者であることに気づきました。何だか現実とは思えません。本当にうれしかったです。中学に陸上部がないため、高校からのスタート。毎年何故か、陸上部に入部するのは高校からの入学生が中心で、法政中学生とはあまり縁がありませんでした。そういうものなんだ、と決めつけようとしている自分もいましたが、諦めずに求め続けた甲斐がありました。全て女子バレー部の松崎先生のおかげです。ありがとうございます。
 短距離も、中・長も中学3年生が見学に来るという経験をしたことが数える位しかなく、あっても一人、二人の世界だったので、8人も来てくれたことに心の底から喜んでいるのが伝わってきました。生憎気温が7℃ということで、本当に寒い中での練習になってしまい、陸上の厳しい部分を見せつける形になってしまいましたが、それでも前向きに取り組む中学生の姿に感動しました。ドリルを覚える速度も、ストレッチをしたときの柔軟性も、走りも、可能性に溢れていました。そこに、この3年間で自信を持って育て上げた新3年生、新2年生が加われば、間違いなくもう一段上のステージに進めそうです。そんな妄想ばかりしていました。
 陸上にとって冬は一番厳しい時期なので、正直あまり練習を見せたくない気持ちもありました。春、夏の練習や、レースでの興奮、達成感は冬の練習の数百倍の楽しさがあります。何とか興味を持ち続けてもらって、春を迎えることができればと思います。
 僕は法政高校陸上部が大好きです。強豪校が持っていて、僕たちが持っていないものもたくさんあると思います。
 でも、強豪校が持っていなくて、僕たちが持っているものもあります。
 僕はそういうところを大切にしていきたいと思っていて、法政高校陸上部に入ってくる部員達はなぜか、そういうことを大切にしてくれるメンバーが集まります。どんなにつらい練習が待っていたとしても、それ以上に陸上部のみんなと会いたい、そう思えるのです。
 春に陸上部の一員として会えることを心より期待しています。
 
2014年02月06日
 おはようございます。
 法政高校受験 一般入試まであと4日。
 いよいよ迫ってきました。
 中学入試が続き、練習を予定していた日に雪が降ってしまった関係で、しばらく部活で会っていません。
 今日も学力試験が実施され、その後も会議が入っているため、部活はできません。
 15日に予定していた済美山競技場での練習も、会議のためできません。
 さらに雪が降った影響で、井の頭は使い方が非常に難しくなっています。
 ここで負けずに、各自が部活と同等の意識を持って自主練をすることができるかどうかが、自分たちの可能性と繋がっています。できない中で、どうできることを見つけ、やれるかどうか。意識の高さが必要です。
  みなさんはOprah Winfreyという人を知っていますか。アメリカの女性タレントで一時体重が100kgを超えた人です。様々な食事ダイエットで成功しますが、そのたびにリバウンドで、前より太ってしまいました。そんなOprahがある日、New York Marathonを見て一念発起、「私もマラソンを走りたい」という一心でBob Greeneというexersice physiologistにトレーニングを依頼します。最初は歩くことからのスタートでした。仕事で忙しい中、一日2回の練習。彼女は一度も朝練に遅刻することはありませんでした。彼女の取り組む姿勢を見たBob Greeneは、それまで見てきたトップレベルのアスリートたちと比べても、彼女ほど高い意識を持って練習に打ち込む人はいなかったと評しています。そして彼女が出場した首都ワシントンで開かれたマラソン大会の様子は全米に中継され、彼女のプライドを持った走りに多くの人が共感し、その後の一大ランニングブームを引き起こすきっかけとなりました。
 タイムがどうの、順位がどうの、そういうことではなく、その人がどれだけの努力をしたのか、どれだけひたむきに走ることと向かい合ってきたのか、それこそが周りにいる人たちの心を動かすことに繋がるのです。
 Oprah did it, so can you. 
2014年02月18日
 おはようございます。
 今日は済美山競技場でTTです。
 全く部活での練習ができていない中、なぜTTなのか。
 しかし、逆の発想もあります。
 全く部活ができていなくて、自分に対する自信が揺らいでいるこの時期に、思ったより走れた自分がいたら厳しい環境の中でもきちんと練習を継続していこうという前向きな気持ちがきっと芽生えます。天気はいつ自分たちに試練を与えてくるか読めません。だからこそ、どんな状況でも折れない強いハートが必要です。そして、それは頑張ることでしか生まれてこないものなのです。
 
〈済美山競技場での練習〉
 今日は最高の環境で練習できました。他の競技場が軒並み雪に埋もれている中、済美山競技場は既に完璧な状態で雪かきが終了していました。これでいて使用料を徴収しないというのは、本当に素晴らしいことだと思います。使用する自分たちがしっかりとモラルとマナーを持って大切に使わないといけませんね。
 中・長は3000MのTT(タイムトライアル)を行いました。十分な練習が詰めていないことはわかっていますが、準備ができたらなんてことを言っていたら、いつまでたってもできないこともあります。準備ができるタイミングを待つのではなく、自分から準備していくことのほうが大切です。今日のTTに向けて、しっかりと準備できたかどうか。
 男子・女子、それぞれペーサーを務めましたが、0度に近い気温、強風が吹く厳しい環境でのTTでした。条件としては厳しいことは間違いありません。それでも、設定自体は普段通りの力を発揮できればクリアできるレベル。行ける、もしくは苦しくなろうがなんだろうが行ってやるという強い気持ちがあるかどうか、たったそれだけのことが数秒の差を生み出します。男子にとっては、3000は普段より短い距離。多少きつくても、12.5周のところが7.5周でいい。これは気持ち的に大きなアドバンテージになります。男子は飯盛君以外みんな設定をクリアしてきました。飯盛君は特別なタイム設定なので、切ることはできませんでした。そして、女子。男子と比べると、少し気持ちの部分での準備、強さが足りなかったようです。どうしても苦しいところから逃げてしまう、かっこよく走ろうとしてしまっているところがあるのではないでしょうか。でも、自分たちはそういうレベルではないのです。Winning ugly. 醜く勝つ、その覚悟がなければいつまでたっても、いつか準備できたら的な精神から抜け出すことはできません。
 去年までの自分たちと比べれば、圧倒的に良い練習ができています。そんなことはわかっています。でも、跳べるときに、思いっきり跳ばなければ、いつまでたっても目標に到達することはできません。1週間に1回くらい、自分でもびっくりするくらいの結果を練習から出していきたいですね。
 自分に自信、ありますか→部員は顧問の練習2月18日も見るように
2014年02月22日
 おはようございます。
 今日は試験前最後の練習です。
 天気も良く、気持ちよく練習してほしいと思います。
 走ることの素晴らしさ、走ることで得られるエネルギーを存分に体にしみこませてください。
 そして、来週からの試験期間中も、できることを一生懸命やりましょう。
 陸上は最後は自分ひとりで走るスポーツです。
 一人で戦える強さがなければいけません。
 与えられた場所で、与えられた指示で練習することがいかに楽なことだったのか、
 部活がどれほどありがたいものなのかを実感するためにも、
 自分で練習できる場所を探し、練習できる時間を作り出し、自分に必要なことを考えて練習メニューを決めて、しっかりと練習をしてください。
 想いだけでは夢には届きません。
 夢に届くには自信が必要で、その自信を培うだけの練習が必要です。
2014年02月26日
  おはようございます。
 引き続き試験一週間前のため部活はありません。
 先日、丸田さんが自分のPSTゼミ(スポーツ心理学ゼミ)の論文発表で、メニューに入る時の気持ちによって結果がどのように変わるかということを発表していました。丸田さんは同じメニューの設定を切れたかどうかを一つの基準にして、そのメニューに入る時の心理状態と結果の因果関係を調べました。詳しいことは丸田さん本人に聞いてもらいたいのですが、要点をまとめると、自分がその設定を切れると自信があり、気持ちが楽なときはクリアでき、その設定に対して自信がなくプレッシャーを感じているときは切ることができないというものでした。丸田さんの実験は時間的な制約があったため、被験者の数やデータ量は必要量を満たしていませんが、実際にそれらを満たした研究でも同様の結果が確認されています。
 つまり、自分の自分に対する自信があるかどうか、これは練習を充実させるうえで、そして、記録を伸ばしていくうえで重要な要素となります。
 試験期間で練習できない自分がいる→自分に対する不安が生まれる→試験後の練習では設定が切れないかもしれない→先生やコーチはそれを見込んで楽なメニューにしてくれるだろう
 このようなサイクルの中にいつまでもいては、成長がありません。
 これを、試験期間だったけど、短時間で集中的に練習した→むしろ強度としてはしっかり取り組むことができた→量を走りこんでいない分体は軽い→久しぶりに部活で走れるのが楽しみ→どんなメニューが来ても挑戦してやろう
 このようなサイクルに生まれ変わらせることができたら、その1つ前のような悪いサイクルにはまっているライバルたちには2週間分以上の大きな差をつけることができます。
 時間がないなら、量を落とす、そして強度(質)を上げる
 そして自信をつける
 目安は、自分に問いかけることです。あなたは今、一流ですか?と。
2014年03月01日
 おはようございます。
 今日は高校卒業式です。
 自分が顧問になった年に1年生として入ってきた3年生たちが卒業します。
 陸上部の歴史は、3年生と共に在りました。
 1年目、自分が顧問になったことにより、部活は大きく変わりました。
 そのこと自体を良く思わない生徒もいました。
 そうした混乱を見ながら、いろんなことに引きずられながらの部活動は大変だったことと思います。
 2年目、奇跡の勧誘。幹部となった初めてのイベントが新入生歓迎会でした。何の台本もない中、部員たちのことを信頼して全て任せました。自分で作ったスライドショーを見て泣いて、部員たちの清清しい説明の言葉に胸を強く打たれました。そして、説明会の会場に行くと、物凄い数の新入生が待ち受けていました。2年生となった部員たちの人柄がたくさんの希望者を呼び寄せました。
 そして迎えた夏合宿。増えた仲間たちと過ごした5日間は、楽しいことばかりで、苦しいことさえ、キラキラ輝く思い出となりました。これ以上の夏合宿は二度と経験できないのではないかと思わせてくれました。
 そして、3年目。春の勧誘は従来の方法では全く人が集まらず赤信号が灯っていましたが、新しい方法を模索し、粘り強く勧誘を続けた結果、多くの仲間を見つけることができました。春のトラックシーズン、冬のトラックコンディションに影響され、なかなか結果が出ない時期もありましたが、夏にかけて状態はどんどん上がっていきました。そうして迎えた夏合宿。何で合宿が3年間で3回しかないのか、と当たり前のことを疑問に思ってしまうほど、いろんな想いが爆発した夏合宿でした。この合宿から初めて、自分が全て管理するのではなく、生徒にも任せてみようと思うようになりました。そうすると新しいことが生まれるいうことを実感できた瞬間がありました。ハーフマラソンでは、雨が降り、気温が下がり続ける中、最後の一人が走り終わるまで沿道で応援する姿がありました。短距離はまっすぐ階段を下りることができないところまで、何本も何本も走り続けました。マイルリレーでは、短距離と中・長が本当の意味で一体となる姿を見ることが出来ました。そうして一つとなった僕たちが撮った写真は、今でもHPのトップ画面で新しい仲間のことを見つめています。
 そして、秋。マイルリレー、駅伝、僕たちの1年間はまるで劇のように感動の場面を作り出し、そしてその幕を閉じていきました。
 都築君、部長お疲れ。部員と顧問との間に挟まれて苦しかった時期もあると思います。競技者としての意識が高く、試験期間のときも常に競技場には都築君の姿がありました。
 岩井君、副部長として部員とのコミュニケーションを誰よりも大切にしてくれました。いろんな想いをした分、いろんな人の気持ちがわかる良い先輩になることができました。
 渋谷君、怪我に泣かされ続けた3年間でした。部員の練習をサポートする役を自ら積極的にやってくれました。怪我をしていても陸上に関する勉強を欠かすことがありませんでした。
 大曽根君、途中からの入部になりましたが、走ることへの熱意は高校で消えることなく、むしろ大学に行ってからが本当の勝負です。自分を信じて、誇りを持って取り組んでください。
 安達君、エースとして引っ張り続けてくれました。大学では世界への挑戦という気持ちを持って、自分を信じて継続してください。そして、僕とどちらが先にマスターズの世界記録を更新するか勝負しましょう。
 橋君、短い期間となってしまいましたが、僕の話すこと一つ一つを真剣に受け止めてくれました。人とのコミュニケーション能力の高さはきっと社会に出てからも大きな力となることと思います。
 松家さん、サッカーとの両立をしながらの部活動ができたのは、逆に言えばそれだけ走ることが、陸上部が好きだったということだと思います。陸上部にチームワークの大切さを伝えてくれました。
 吉村さん、度重なる怪我にもめげず、いつも笑顔で部活の雰囲気を明るくほぐしてくれました。走ることの楽しさを後輩たちに伝えてくれました。
 
 君たちと僕の想い出は今日で一区切りを迎えますが、君達が走り続ける限り、また大学で、社会人になってから、子どもが生まれてから、年を取ってから、どこかで僕たちの道はまた必ず一つに繋がると信じています。
 
 走り続けてください。
 人は、無性に楽しいときには自然と走り出し、走ることで楽しくなる生き物なのですから。
 
 卒業、おめでとう。
 
2014年03月07日
 おはようございます。
 いよいよ、本格的に練習再開です。
 試験期間中の自主練を通じて、部活でみんなと練習できることのありがたさを改めて実感できると思います。
 ここからはノンストップで距離、強度ともに上げていかなくてはいけません。
 怪我をしないことが大前提になりますが、
 1.練習前のストレッチでは怪我の予防にはならない。むしろマイナスに作用する→練習後、入浴後などの体が温まっているときに毎日習慣的にストレッチをする。時間がないときでも、全てをやろうとするのではなく、必要なところを必要なだけやる癖をつけるだけでも違う
 2.シューズを変えない→普段使っているもので足に合っていたら、それを使い続ける。底が磨り減ってきたら、同じもので新しいものを用意する
 3.路面を変えない→トラックでしか走っていない人が急にコンクリートで走るようになったり、普段フラットなコースしか走らない人が急に坂道に挑戦しないこと。必要がある場合には、最初は少ない距離から始め、体の適応を確認しながら少しずつ上げていく
 4.生活習慣を整える。ランニングに関わる怪我の多くは、薬の効果がほとんどない。規則正しい生活習慣を送ることが最大の予防策
 5.体によいものを食べる。血液中の酸素量を脳は常に管理している。体に良いものを食べて血液の酸素運搬能力が上がれば、いつもと同じ強度で練習していても、脳に伝わる指令はまだまだいけるとなるので、競技能力が上がる。また、練習をすればするほど体は傷つくので、それを修復するための良質な栄養が必要となる。納豆、低脂肪+鉄分牛乳、生卵、無脂肪ヨーグルト、プロテイン、食事前の野菜、間食用のコラーゲングミなどは欠かせない
 これらのことを当たり前にしているだけで、まず頭が冴え渡ります。これまでモヤがかかっていたような感覚から、透き通った視界が開けてくる感じです。絶好調を維持し続けましょう。

〈済美山競技場での練習〉
 練習開始前は風もなく、陽がポカポカして絶好の練習日和でしたが、練習を開始すると同時に雲がかかり一気に気温低下、そのうえ雪まで降ってきました。3月で雪。そんななかでもしっかりと練習できたことに感謝です。去年はこうした環境にことごとく負けてしまい、きちんとした練習ができませんでした。昨日、今日と、本来の環境では練習できなかったようなことがしっかりと練習できました。少なくとも去年よりは、一歩前に進むことができています。自信を持って大丈夫です。
2014年03月11日
 おはようございます。
 いよいよ駅伝選考会です。
 風もなく、快晴、これ以上ない環境です。
 
〈済美山競技場での練習〉
 男子7000、女子2000のTT(タイムトライアル)となります。男子5000まで、女子1000までは自分がペーサーで引きました、そこから先は部員同士の駆け引き勝負に任せました。

男子7000
 飯盛   23分30秒687 ベスト更新!!
 
 渡辺(啓)26分07秒61 ベスト更新!!

 小宮山 26分13秒715 ベスト更新!!

  奥野   26分17秒943 ベスト更新!!

 横田   27分14秒272 ベスト更新!!
 
女子2000
 三角 7分34秒608 ベスト更新!!

 丸田 7分50秒009 サードベスト

 岩橋 7分55秒316 セカンドベスト

 高橋 8分01秒18  サードベスト

女子500
 松野 1分43秒395 ベスト更新!!

 どうしても去年のことを思い出さずにはいられませんが、本当に成長しました。この時期にここまで作れていることにまず率直に頑張っていると賛辞を送りたいと思います。しかし、自分たちが目指しているのはもっと先のことなので、反省も必要です。部員の反省からもしっかり自主練に取り組んでいきたいという声が上がっていました。

<本日の練習ベスト更新者>
 250 谷川、木寺、野村 ベスト更新!!
 150 野村 ベスト更新!! 谷川、木寺セカンドベスト、須藤サードベスト
2014年03月14日
 おはようございます。
 今日は多摩湖駅伝試走会です。
 
 →多摩湖駅伝試走の様子(今回はマネージャーの溝口さんが撮ってくれました)
 
 昨年初めてこの大会に参加し、準備不足を痛感しました。今年はきっちり試走を行いました。
  距離を計測しながら最初にペースを確認するポイント、勝負を仕掛けるポイント、我慢するポイントなどの確認をしました。ぶっつけ本番にしたため、去年は本当に痛い目にあいました。部員達もその経験があるため、今年の下見は積極的に行えていました。短距離もスペースを見つけて練習することができました。
 最後はみんなでだるまさんがころんだ。とてもリラックスしていて、良い雰囲気でした。
 
 多摩湖駅伝まであと7日。
 
2014年03月16日
 おはようございます。
 多摩湖駅伝まであと5日となりました。
 もうわかっていることと思いますが、今日、明日と良く考えて、やるべきことをやりましょう。一生懸命やりきった人しか、本当の意味でのゴールはできません。
 アドバイスがほしい場合はいつでも聞いてください。
 
 顧問がこれまでの体重・体脂肪率・心拍・コンディションの関係についてまとめてみました→顧問の日誌3月16日参照
2014年03月17日
  おはようございます。
 多摩湖駅伝まであと4日。
 多摩湖駅伝の設定タイムです。
 
 昨年度は、
 女子 40分54秒
 男子 1時間54分43秒でした。
 
 明日からの練習、頑張りましょう。
2014年03月18日
 そして、5日の六大学戦の番組編成が届きました。
 すごい面子です。

 
 楽しみですね。
2014年03月20日
 おはようございます。
 いよいよ、明日多摩湖駅伝です。
 多摩湖駅伝を前に思い出すのは、高3の引退レースとなった昨秋のマイルリレー後のミーティングです。その時の気持ちを部活日誌から引用します。
「 3年生の引退レースがありました。僕が陸上部顧問になった年に入ってきた3年生。共に成長してきた3年間でした。
  マイルリレー、感動しました。秋季大会の本当の意味を教えてくれました。3年間この時期まで部活を続けられた学校だけが見ることのできるシーンがありました。そして見事組1位。写真に込めた僕の気持ちが伝わることを祈ります。
  そして最後のミーティング。話をしていて思わず涙が出そうになりました。思うようにならないことを経験して、初めて本当の感動を味わうことができる。人は成功したこと以上に上手くいかないことのほうが記憶に深く残ります。もっと上手くできればよかったと思う気持ちをぐっとこらえて、短い期間であったとしても本当の意味で心を通わせることができた日々を大切にしまっておきます。
  不器用で時間がかかってしまった部分がありますが、気持ちは3年前からずっと今と同じでした。映っていたのは自分の迷い、専門的に関われないという後ろめたさでした。表にすれば、単純な気持ち、
  もっと関わりたい
  君たちのことを誰よりも応援してる
  何もできなくてごめん
  という気持ちでした。でも、本当に伝えたかったのは、もっともっと単純な気持ちでした。本当に遅くなってしまいましたが、改めて最後、伝えておきます。

  君たちと出会えてよかった
  法政高校陸上部に入ってくれてありがとう 」

 あの時感じた自分の無力感をもう2度と繰り返したくない、固く決意して迎えた新年、初の試みとして高尾山トレイル初詣。部の一層の団結と、活躍を祈りました。その後の大雪も、昨年とは違い、不便さに負けず努力を続けることで乗り越えることができました。自分にできることがあるのに、それをやらなかったり、今できることを先延ばしにしたりするのは絶対にやめようと、そう思ってこの冬を過ごしてきました。
 君たちは、1年前とは全く違う強さを身につけました。練習がない日でも自主練できる環境を探したり、たった一人でも練習したりすることは簡単なことではありません。陸上は走る瞬間はたった一人。一人でも走りきれる強さと、チームのために自己犠牲をした時間の分だけ、チームは強くなります。
 あの、秋から始まった僕たちの物語は、またあの秋に向かって動き始めています。
 最高のエンディングを、みんなで掴み取ろう。
 そのための開幕戦、

 君たちならできる。

2014年03月21日
  おはようございます。
 今日は多摩湖駅伝でした。
 →多摩湖駅伝の様子
 →多摩湖駅伝結果

 応援に来てくれるOB・OGの数が増え、部員達の陸上に対する姿勢が重みを増し、練習環境もより探っていく、チームとしての絆も高まり、団体スポーツとしての陸上に足を踏み出し始めている法政大学高校陸上部。
 2年生にとっては、最後の春にふさわしいスタートを切ることができました。
 昨年の自分たちの限界を男女ともに4分も上回ることができ、
 女子は大会記録更新での3位。昨年だったら優勝でした。
 男子は駅伝に必要な人数を少しだけ上回る人数になり、体調不良者が出ても大会に参加することができるようになりました。1年生が入り、競争が生まれれば、もっともっと、強くなっていきます。
 僕たちはもっともっと、成長できます。まだまだ、試してみる価値のあることがたくさんあります。何をすればいいかは見えていて、あとはそれをやる勇気を持てるかどうか。後悔しないためには、自分の可能性を誰よりも信じて、周りから見たら何でそんなことまでして頑張るの?と聞かれるようなくらい、馬鹿にされてもやりきることです。信念を持ってやり続けていることは自然と余分なものがそぎ落とされ、洗練された動きとなっていきます。気づかないうちに、周りの人を魅了する動きになっていきます。磨き続けること、たとえ、アップのドリルでも、ストレッチでも、意識をしっかりと持って取り組むことによって、他の人とは違うものになっていきます。洗練された動きはかっこいい。後輩たちから憧れられるものを身につけましょう。どんな小さなことでも、むしろ小さなことだからこそ他の人は気づきません。そういうことを頑張れる人間の積み重ねが、今日のような結果を更に大きな舞台でみせてくれることでしょう。
 最後になりましたが、応援に駆け付けて下さった保護者の皆様、また声援してくださった全ての皆様に感謝します。選手たちの大きな力になりました。
2014年03月24日
 おはようございます。
 多摩湖駅伝の結果が出ました→多摩湖駅伝区間順位など
 飯盛君、三角さん、高橋さんが区間記録を更新!!
 三角さんは区間記録保持者となりました!!

 そして、春季競技会まであと9日。
 今日の練習も厳しい内容です。

〈武蔵野陸上競技場での練習〉
 短距離はバトンの練習+メニューということで、さながら2部練のような内容でしたが、大曽根君が来てくれました。男子部員が少ないので、ありがたいことです。また、短距離ブロック長の齋藤さんが春の大会に向けての本気の想いをメンバー全員に伝えている姿が印象的でした。齋藤さん、谷川さんにとっては高校最後の春。しかし、全国という経験を持っている齋藤さんがいるこの世代で成し遂げられないことはきっと今後も法政高校陸上部には越えられない壁となるでしょう。つまり、今年しかない、という気持ちは何も新3年生だけのものではないのです。僕たち全員がそういう気持ちを持って臨まなければ、限界を超えたところにある自分の可能性に到着することはありません。
 良い練習がつめているから、タイムが上がっているから、それだけでベストが更新できるのだったらそれはまだスポーツの域には達していません。スポーツのむずかしさははもっと深いところにあります。良い練習・結果タイム・フィットした身体、レースに向けてのコミットメント、代償、そしてチーム全体が同じことを目指しているという強い確信・団結力・絆、それらが奇跡的に結びついたとき、初めて自分たちの想像を越える結果が訪れます。まだまだ、気持ちの部分で、もっともっと研ぎ澄ます必要があります。油断は後悔につながります。

1000×2
〈練習ベスト更新者〉
 渡辺(啓)、横田
〈セカンドベスト〉
 飯盛、岩橋、
〈サードベスト〉
 高橋、丸田、渡辺(莉)

400×5
〈練習ベスト更新者〉
 奥野、三角

300+400
〈練習ベスト更新者〉
 白石

120×6
〈練習ベスト更新者〉
 齋藤、木寺、野村
〈セカンドベスト〉
 谷川、須藤
2014年03月29日
 おはようございます。
 春季競技会まであと4日。
 顧問は朝から激走しました→顧問の練習3月29日参照
 
 今日は少しコンディション数値の大切さについて話したいと思います。
 コンディションは普通の人の場合、まぁまぁかな、調子いい、調子悪い、その3段階で決まってしまい、その判断基準も「何となく」という曖昧な感覚で決まるものなので何の参考にもなりません。
 スポーツ心理学は心を科学的に分析する学問なので、心の動きを数値化して計測します。コンディション数値はスポーツ心理学、栄養学、生理学、それらすべての要素で自分の調子を判断する絶対的なシステムです。今、大会前で自分の調子が良い、悪い、それが何故なのかがわからなければ、次の大会でも良い調子になりますようにと祈るしかなくなります。自分の力でコントロールできるようにする、ということが大切です。
 少し考えてみてください。僕は練習の時によく、体にいいものを食べ、必要でないものは避けなさいという話をします。具体的には一つのものを大量に食べるのではなく、なるべくいろんな種類のものをほんの少しずつ食べる癖をつけることです。簡単に言うと、親子丼ではなく、鯖定食、という選択です。その通りにした場合と、そうでない場合、自分がコンディション数値をつけたらどう変化するか考えてみてください。
 8項目 1とても悪い 2悪い 3ふつう 4よい 5とてもよい

 食べ物に気を付けなかった場合
 目覚めの良さ 3 睡眠の充実度 3 食欲 3 栄養バランス 3 運動意欲 3 ストレス 3 体の軽さ 3 怪我の具合 3
 
 合計24

 食べ物に気を付けた場合
 目覚めの良さ 3 睡眠の充実度 3 食欲 5 栄養バランス 5 運動意欲 4 ストレス 3 体の軽さ 4 怪我の具合 4
 合計31

 気を付けなかった場合と気を付けた場合でコンディション数値が7も変化します。これは少なく見積もった話で、実際は目覚めの良さや、運動意欲、体の軽さはもっと上がる可能性があります。数値化することで、これだけ違いが明確になります。自分は練習を誰よりもがんばっているから大丈夫、そう思っていませんか?他校のライバルたちは練習を誰よりも頑張っていないのでしょうか。そんなことはありません。食べるものにまで気を遣う、一見するとそんなに大きな違いにならない気もしますが、実際は数値の上でもこれだけの差を生み、練習する前、「自分は今、絶好調。体も軽い。怪我の心配もない。体中に必要な栄養が行きわたっている」という自信を持って臨むことができるのです。そういう気持ちで100回の練習に臨んだら、自分がどこまで成長できるのか、見てみたくはありませんか?
  
2014年04月01日
 おはようございます。
 今日から新学年スタートですね。
 高1は高2に、高2は高3となりました。
 そして、明日は高3にとってのラストイヤー初戦、スタートです。
 六大学対抗戦までもあと4日。

〈武蔵野陸上競技場での練習〉
 今日は女子4継を中・長も全員動員で応援、記録の計測などをしました。去年の4月はまだ4継を組むことすら叶いませんでした。本当にチームとして成長できたと思います。
 明日からスタートする春のトラックシーズン、狙った結果が出るかどうかはわかりませんが、スタートする直前まで、自分たちの目標が絶対に達成できるという可能性を持ってドキドキすることができることを幸せに感じます。去年までやらなかったこと、そしてやれなかったこと、思いつく限りの全てのことをやってきました。
 努力は必ず報われる
 努力は必ず実を結ぶのです。
 強く自信を持っていきましょう。
 
 

〈練習ベスト更新者〉
 400×3
 横田、小宮山、丸田、渡辺(莉)
 200×2+400
 奥野、三角、岩橋
 400
 松野、白石
〈セカンドベスト〉
 高橋

〈チーム練習ベスト〉
 女子4継 谷川→木寺→須藤→齋藤

 〈中・長設定〉
5000
 飯盛15分50 秒(1K換算)190 秒(1周)76.0 秒
 渡辺17分40 秒(1K換算)212 秒(1周)84.8 秒
 横田17分40 秒(1K換算)212 秒(1周)84.8 秒
小宮山17分40 秒(1K換算)212 秒(1周)84.8 秒
3000
 高橋11分50 秒(1K換算)237 秒(1周)94.7 秒
  丸田11分40 秒(1K換算)233 秒(1周)93.3 秒
 渡辺12分50 秒(1K換算)257 秒(1周)102.7 秒
1500
 奥野4分31 秒(1K換算)181 秒(1周)72.3 秒
 三角5分10 秒(1K換算)207 秒(1周)82.7 秒
 岩橋5分16 秒(1K換算)211 秒(1周)84.3 秒
800
 松野2分45.00 秒(1K換算)206 秒(1周)82.5 秒
 白石2分15.00 秒(1K換算)169 秒(1周)67.5 秒
2014年04月02日
 おはようございます。
 今日はいよいよ春季競技会です。
 春季競技会1日目結果
 春季競技会の様子

  春季大会初日が終わりました。
  ここで少し去年のこの大会の結果を振り返ってみたいと思います。


昨年度春季大会初日結果
女子1500
2年 三角 5分27秒40 4組5位
2年 丸田 5分41秒93 6組1位

男子100
3年 安達 11秒51 2組1位
3年 大曽根 12秒36 17組5位
3年 渋谷 12秒21 18組4位

女子100
2年 谷川 14秒64

男子400
3年 橋 56秒47 14組3位
      
男子1500
3年 岩井 4分36秒51 14組4位

男子4継
渋谷→大曽根→都築→安達 
44秒25 2組3位

そして当時の自分のコメントです。

昨年の経験があるからこそ、上手くいくこともあれば、むずかしさを感じることがあります。俗に言う、2年目のジンクスというものも実際に存在します。それら幻を打ち消すのは、自分に対する絶対的な自信、それを培うのは泥臭い練習しかありません。
今回のレースで総体予選に向けての手応えと、そして課題が見つかりました。新たな可能性の発見です。上手くいった人もそうでなかった人も真っ直ぐ受け止めて、冷静に改善点を考えましょう。ピンチはチャンスです。
総体予選、楽しみですね。
以上、昨年度の部活日誌より

 淡い期待が儚く散った悔しさが思い出されます。あのときは、春になれば自然と結果が出ると漠然と思っていました。そして、厳しい結果を突きつけられました。
  今日の結果は全ての種目で昨年同時期の自分達を超えることができました。高い位置でスタートすることができたということです。
  昨年の悔しさを経験することができたからこそ、この冬を乗り越えられました。
  大切なことは、上手く行かなかったことから何を学ぶか、そして、何を新たにするかです。
  結果そのものではなく、結果を振り返り、知恵を総動員して次はどうするかということをしっかり考える、そこにスポーツの奥深さがあり、醍醐味があるからです。
  今日のレースから何を学び、明日に繋げるのか、新たな挑戦は既に始まっています。
 
2014年04月03日
 おはようございます。
 今日はいよいよ春季競技会です。
 春季競技会2日目結果
 春季競技会の様子

 初戦が終了しました。たくさんの収穫があった大会でした。結果から得られることも、もちろんですが、この過程でチームとしてまた1つ大切なことが学べたと思います。
  部長の松野さんは、2年間ずっと怪我で走ることができませんでした。毎回の練習も痛みが出るときもあれば、全く出ないときもある、いろんなお医者さんにも診てもらいましたが、はっきりした原因はわかりません。1年生の春の大会に出たきり、ずっと公式戦には出られませんでした。
 今日の大会に向けてずっと前から、最後は絶対に走りたいと強く覚悟を決めていました。食べ物を工夫したり、朝練でストレッチをしてみたり、それでも不安は消えません。足が痛くなるかもしれない、そんな恐怖を持ってのレースでした。今日のレースを見ていて、自然と2年前のレースのことを思い出しました。隣で見ていた丸田さんも同じことを思い出していました。そして、松野さんがスタートラインにつく姿に一緒に感動していました。3年生のメンバーは、よく僕に個人的に相談してきました。「松野と一緒に走りたい」、「何とか一緒に駅伝に出られないか」、全く同じ相談を色んなメンバーからされてきました。部長として人一倍部活のために尽くしてきた松野さんの、2年ぶりの公式戦。みんな、松野さんが走る姿を見たかったのです。今日の大会で見たのは、1年生の春に見た、バランスのとれたきれいなフォームで走る松野さんの姿でした。初めて見た時は、他の3年生同様、そこから広がる無限の可能性を想像しました。でも、それ以降、松野さんは原因のわからない足の痛みにずっと苦しめられてきました。仲間が目標に向かって努力していくなか、努力する権利さえ奪われ続けてきたのです。
  そして迎えた今日のレース、この日のために、練習も一層工夫しながらあらゆることを試してきました。朝の段階では調子が良かったそうですが、流しをした時点で足の攣るような独特な痛みが始まっていたそうです。レースを欠場する選択肢もありました。800M走り切ることが出来ないかもしれない、レースを途中で終えなくてはいけない恐怖心を相談されたこともありました。しかし、僕にレースに出るべきかどうか相談してきた昨年までの松野さんの姿はそこには既にもうなく、一人その恐怖心と向き合い、一歩前に踏み出しました。
 松野さんの心にあったのは、きっと、何のための2年間だったのか、自分が陸上競技とまっすぐ向き合ってきたことをきちんと証明したい、そういう覚悟だったと思います。

  走ることとは、何なのか。 
  何故、僕たちは走るのか。
  タイムではない何か、
  自分らしくあるための努力と誇り、
  松野さんの走りは、
 そういうものに溢れていました。
  部員達の心にも確かに大きなものを残してくれました。
  ミーティング終了後、松野さんの周りには部員が集まっていました。The strength of the pack is a wolf, and the strength of a wolf is the pack.一人の頑張りが周りを励まし、周りの励ましが一人を強くする。僕たちはまた一つ、チームとして結束することができました。
 僕たちは走ります。自分のためだけじゃなく、チームのために。


2014年04月05日
 おはようございます。
 今日は東京六大学対抗戦にOP参加してきました。
 六大学対抗戦OP結果
 六大学対抗戦の様子

 大学生の高いレベルの戦いを見て、部員達も言葉を失い、単純にカッコイイと憧れを持っていました。法政の高校生を見ていると、自分たちが付属校生であるためか、世間の評価を受けてか、法政大学のことを過小評価している風潮があります。自分は両親が共に早稲田大学を出ていますが、志望する大学先を相談した時に、税理士の父に「法政がいい、何故なら学費が一番安いからだ」と言われました。お金の問題?と聞き返すと、「学費が安いってことは、そこに教育哲学があるってことだ」と言われ、妙に納得し、法政に決めた経緯があります。それくらい、行く大学には最初こだわりがなく、結局勉強するのは自分だし、どこにいても自分ならしっかり勉強できる自信がありました。大学に進学してからの4年間も、ひたすら勉強を続け、教員の採用試験を受けるときにも、自分が教師にならないのだったら誰がなれるのか、くらいの自信を持って受けることができました。法政に通っているうちに、父の言っていたことが何となくわかるようになり、当時の校舎のボロさ加減とか、汚さが法政の良さを象徴しているような気持ちにまでなるようになりました。今ではすっかりきれいに様変わりし、新たなブランドとして急激に進化を続ける法政大学、教員として法政の付属校に勤務することになり、身につけるものも法政カラーに占められるようになるほど今では愛校心があります。
 法政の良さを伝えるのは、一言では難しい部分がありますが、今日のレースを見てもらえればきっと伝わるのではないかと思えるものがありました。陸上を通じて法政大学を応援することで、法政に対する誇り、愛校心も芽生えたことと思います。
 君たちが背負っている法政大学という文字の重さを実感し、それを堂々と着けられる自分になれるように日々努力をしていきましょう。

 最後になりましたが、東京六大学対抗戦、法政大学の2年連続総合優勝を心よりお祝い申し上げます。
2014年04月10日
 おはようございます。
 いよいよ新歓の日を迎えました。
 昨夜はほとんど眠れませんでした。今朝もいつもより30分早く起きてしまったので、そこから朝練しました。

<新歓を見て>
 1年間かけて記録した写真を2分30秒以内にまとめる、それをスライドショーにしたものが新歓の場で流れました。陸上、その1点に絞って作ったプロモです。見ていて、今は卒業した3年生達の姿に目頭が熱くなりました。同じ時を共有した人間だから感じられるものかもしれませんが、今日見た人たちにもその断片だけでも伝わればいいのですが。

 新歓プロモ上映が終わり、一人余韻に浸っているうちに、学習室での説明の時間になりました。3年生の引退式の時のように法政駅伝の旗で受付を作り、部員達も総動員で声をかけに行きました。
 ところが、集まってくれたのは、春休みから体験に来てくれていた中学女子バレー部の子たちを中心とする一部だけ。男子は二人しかいませんでした。部員の話によると、高1の生徒たちが教室に戻ってくるときに「陸部っていいよねー」っていう声が聞こえたとのこと。その割には、なぜ?という手ごたえと実感の違いに多少戸惑いながらも、去年の状況を経験しているので、集まってくれた子たちに感謝して、少しでも多くの1年生にきちんと陸上部で何が得られるのかということを伝えようと、説明会を開催しました。例年、僕の熱意が強すぎて怖い、ということなので、今回は軽めに。気持ちの全てをスライドに込めておきました。そして、スライドの上映。プロモは2分30秒以内で作らなければならないので、伝わり切りませんが、今回のは3曲分、しっかりと陸上部の1年間を網羅しました。卒業した3年生と過ごした日々、当たり前のようにいたときには忘れてしまうその存在感のありがたさに、改めて喪失感を覚えました。1年生向けというより、僕に向けて作ったのかもしれないと思ってしまうくらい、一人感動していました。そして、2,3年生の輝いていること。本当にみんな、素敵でした。
 スライドが見終わる頃には、一人幸せな気持ちになっていました。本当に素晴らしい1年間を過ごさせてもらいました。改めて、ありがとう。
 説明会が終わり、月曜日以降の体験で頑張ろうという話をして帰宅。家に帰ってから、LINEで今日参加できなかった子から月曜日の体験に来るとの連絡が。更に周りに迷っている人が結構いるという話が聞けました。マネージャー候補の子も何人かいるそうです。「周りの人が陸部のプロモを見て入ってみたくなった」と言ってくれたそうです。僕は常々、みんなの走る姿を見て「かっこいい」と思っていますが、そう思うのは先生だけですよ、と部員に言われることもあります。今回のプロモも、自分だけ思い入れがあるから感動してしまうものではなくてよかったです。あのプロモは、僕の目から見た陸上部の部員一人ひとりのありのままの姿。365日です。新しく入る仲間たちにも、プレーヤーも、マネージャーも、陸上部で過ごすたった1日でも後悔させない、そういう覚悟があります。
 新しいメンバーたちと刻む新たな1ページ、
 陸上部で待ってます。
 
2014年04月17日
 おはようございます。
 総体支部予選まであと2日。
 新入生の体験最終日です。
 
 体験に来てくれた人で入部の意志を固めてくれた人もいますが、まだ来れていない人の中でも入部の意志を固めてくれている人がいるそうです。さらに、迷っている人もたくさんいます。
 僕は一人でも多くの高校生に、最高の3年間を送ってもらいたいと思っています。その子にとってそれが他の部活である場合は、その選択を応援します。スポーツ心理学のゼミ授業も行っていますが、いろんな部活の生徒が受講してくれています。一人ひとりが本当に真剣に毎日、スポーツや芸術などに向かい合っています。
 しかし、多くの高校1年生にとって、部活の選択は簡単ではありません。これをやりたい、という明確なものがない、でも、何か燃えることのできるものを見つけたい、そう思っている人には陸上部を全力で勧めます。それが、最高の3年間に繋がると信じているからです。そして、その根拠は、僕が全力で応援していくという意志があることです。顧問が本気で生徒の可能性を信じて、その可能性を少しでも搾り出そうとしている部活は限られてきます。僕が本気で取り組んでいることで、部員達もたくさんのことを学び、競技面でも人間的にも日々成長しています。限界ギリギリまで絞って作り出す環境ではなく、自分達にできるその日の精一杯を見極めて、無理しつつも無理することなく、明日もまた頑張りたいという気力を残せる範囲で指導しています。だから、誰にでもできるし、そういう顧問がいない環境では誰にでもできるわけではないのです。
 高校生が成長するためには、まだ大人が必要です。師と仰ぐことができる人がいることは、大きな強みになります。そして何より楽です。その楽が、楽しいという意味も含んでいることが法政大学高校陸上部の醍醐味です。学校に行く時に、放課後の陸上部が楽しみであるように、みんなと会えること、そこで成長できることが楽しみであるように、そういう部活を作ってきました。
 今日の体験には、たくさんの1年生が迷いながらも参加してくれ、みんなが陸上部に入る決意をしてくれました。
 
 法政高校陸上部へようこそ。

 期待の新入部員

〈練習ベスト更新者〉
 100
 野村
 100×10
 奥野、横田、丸田、三角、小宮山、松野、渡辺(莉)
 100×2
 丸山、田中、小沢、保谷
 800
 鈴木、冨沢

〈セカンドベスト〉
 100×10
 高橋
2014年04月19日
 おはようございます。
 いよいよ、総体支部予選当日を迎えました。
 1年に何度か迎える特別な朝。
 今朝を迎えられたことに感謝。積み重ねてきたことは才能を上回ります。
 レースを楽しみましょう。
 帰ったら、アップします。
 
 総体支部予選初日結果 
 大会の様子

 2014年度の公式戦がスタートしました。男子の1500は上手く結果を出すことができず、自分のメニューに改善の余地があることを思い知らされました。そのあと行われた男子100も思うような結果を出すことができず、内心不安も募ります。
しかし、そのあとの女子100で快進撃が始まりました。まずは3年の谷川さん、1組というプレッシャーの中、風を切るような走りで自己ベスト更新。その後の2年生木寺さんも組2位の走りで自己ベスト更新と準決勝進出を決めました。そして、エースの齋藤さん。13秒フラットという、本来の力を発揮した走りで準決勝を決めました。総体支部予選という舞台で法政の選手が2人同種目で準決勝進出するという歴史を作ってくれました。
 谷川さんの走りを見た時点で大興奮だったのに、そのあと木寺さん、齋藤さんと続いたので最初から泣きそうになりました。マネージャーの溝口さんは泣いてました。でも、まだまだ序盤です。気持ちを切り替えて午後の部。
 女子1500。まずは2年生の岩橋さん。設定より少し速いペースで入ってしまいましたが、前半は素晴らしい走り。中盤で落ちてきたグループのペースに流されてしまいペースが落ちてしまいました。それでもラストは上げることができて、自己ベスト更新。いい走りでした。そしてエースの三角さん。普段はいつも前半のペースが速すぎましたが、今日はピッタリ。素晴らしい入りでした。周りにも流されず上手く上げていきます。でも中盤からペースが落ちて来て、そのまま上げることはできませんでした。それでも、走り方は今までで一番良かったです。
 1500に関しては自分の指導に問題がありました。後半に繋がるメニューが足りませんでした。チーム自体は確実に力をつけています。次のレースには全てが揃うように目指したいと思います。
 そして、いよいよ100M準決勝、都大会進出をかけた戦いです。準決勝からは選手がコールされます。齋藤さん、そして木寺さん、法政高校が2度呼ばれることに誇りを感じます。選ばれた人間だけが立てる舞台、周りも強豪です。こうした中で自分の力を発揮するのは簡単ではありません。齋藤さんはあと0.02秒の差で都大会進出を逃しました。
 しかし、4継はチーム力の勝負。強い結びつきのあるチームにとって、個人の力はチームのためにあり、チームの絆が個人の力を高めます。僕たちがずっと取り組んできたことです。自分達の力を信じて、超えるとき。
  条件は整っています。僕たちにできることは祈ることのみ。法政高校陸上部が一丸となってスタートの号砲を待ちました。1走の谷川さんは本番での強さをいつも以上に発揮し2走の木寺さんへ。準決勝に残る力をつけた木寺さんの力強い走りが3走へと繋がります。3走の須藤さんは自分の足の状態を毎回しっかり確認しながら、怪我をしないように食事なども気をつけてきました。昨日の練習でも見せた素晴らしい走りでアンカーの齋藤さんへ。この前の大会とは次元が違うスピードで1着争いをしました。齋藤さんにバトンが渡った瞬間からカメラマンとしての仕事は放棄、叫んで、心の中では一緒に走ってました。こんなんだから毎年、スライドショーを作るときに4継のラストが写真にならないんですよね。でも、今まで見たことのないタイムにたどり着いたことだけは確認できました。あの時の興奮をどう表現すればいいのでしょうか。あのたった1分以内の出来事に、僕たちの、法政高校陸上部の3年間が詰まっていたのです。ここまでたどり着けたのは、法政高校陸上部で努力してきた先輩たちの頑張りがあったからです。たくさんの悔しい想いをしながらも、諦めずに走り続けたみんながいたから生まれた結果。齋藤さんがゴールするまでのわずか数秒で、これまでのことが全て思い出されるようでした。
 
 法政高校陸上部
 女子4継
 51秒45 ベスト更新、都選抜標準記録突破、全体5位、そして都大会出場おめでとう。

 
2014年04月22日
 おはようございます。
 総体支部予選2日目まであと5日。
 総体予選に向けて、3年生を中心としてこれまでにないくらいの集中力になってきています。その分、気持ちが入りすぎてしまって、特に女子を中心に心のバランスを取るのが難しい状態も出てきています。こうしなくちゃいけない、こうでなくちゃいけない、と自分を追い込むのではなく、全てのネガティブなことをプラスに転換しましょう。頑張りすぎている自分がいるとしたら、そのことでこんなんじゃいけないと思うのではなく、ここまで気持ちを入れることができているということをプラスに捉える。練習で結果が出ないのであれば、一時的に結果が落ち込むほど自分は密度の高い練習をすることができている、疲労をしっかり抜いて万全な状態に戻したときには、今まで感じたことのない最高の状態で走ることが出来るはず、と考えましょう。
 3年間の想いの詰まったレースに対して悲しいと感じる気持ちがあるのであれば、悲しいと感じることができるくらい、大切な仲間ができたこと、その仲間達とかけがえのない時間を共に過ごすことができたこと、本当に陸上が楽しかったんだという気持ちを全てぶつけるつもりで、日曜日を迎えましょう。どうせ泣くなら、弱い自分に勝って泣こう。

〈済美山競技場での練習〉
 今日の練習をどう表現すればいいのか、ぴったりくる言葉がなくて困りますが、今日みたいな一日をこれから毎回送ることができるのだとしたら、間違いなく僕たちは日本で一番の陸上部だと言えると思います。本当にみんなが一生懸命頑張っていて、輝いていて、練習している1分1分で大きく成長していることを感じることができる、そして何より、陸上が楽しい、そんな一日でした。昨日、一昨日と苦しんだ人たちはその分だけ大きく前に進むことができました。逆に、今日、大きな挫折を味わったメンバーもいます。自分もそのような挫折を何度も味わってきたからこそ言えることがあります。挫折は次の成長への助走です。人は今よりも高く飛ぼうとしたときには、必ず一度しゃがまなければいけません。一時的に大きく後退することで、次への大きな力を蓄えるのです。人生はプラスとマイナスが同じだけくるようになっています。マイナスが大きければ大きいほど、次は必ず大きなプラスがやってきます。今日はOBコーチが二人も来てくれました。コーチの数も今では4人となっています。練習が終わった時には、法政大学体育会で頑張っている安達君からも応援のメッセージが届きました。苅部先生の元で、高校時代には出すことができなかったタイムを次々に出しているそうです。女子4継の都大会進出を心から喜んでくれていました。そして、部活に顔を出したいと言ってくれています。法政高校陸上部の強みは、卒業しても、僕たちが繋がっているということです。
 離れていても、気持ちは一つ。
 君たちの後ろにはいつも、それぞれの場所で限界に挑み続けている先輩たちがいます。
 みんな、法政高校陸上部を心から応援してくれています。
 スポーツは自分を成長させてくれるもの。
 だから中途半端な気持ちで向き合ってはいけません。
 陸上を通じて知り合うことができた仲間たち、先輩たちとの思い出。
 全て陸上のお蔭です。
 スポーツは感謝の気持ちを抱くもの、
 そして、楽しむもの。

〈練習ベスト更新者〉
 200
 齋藤、野村
 30×3
 野村、田中、丸山、岩崎、福井、北川、大曽根コーチ
 60×3
 齋藤、谷川、田中、丸山、岩崎、福井、北川、大曽根コーチ
 5000BUP
 渡辺(啓)、横田
 3000BUP
 渡辺(莉)、冨沢、近藤
 1600BUP
 平野、茅原、小沢
 1200BUP
 白石

〈セカンドベスト〉
 30×3
 木寺
 60×3
 木寺、野村
 3000BUP
 高橋
 
〈サードベスト〉
 30×3
 齋藤、須藤
 1600BUP
 三角
 
2014年04月25日
 おはようございます。
 総体支部予選まであと2日。
 今日も最高の環境で練習できそうです。

<済美山競技場での練習>
 今日で全ての練習が終了しました。最後にふさわしいゲストも来てくれました。今年卒業した松家さんです。3年生にとっては大きな喜びとなりました。法政大学高校陸上部が他校と比べても絶対に負けていないのは、OB/OGがいつでも僕たちのことを見守ってくれていることです。松家さんは卒業して現在はスポーツ健康学部に通っています。その前の代では滝沢さんがスポーツ健康学部に行きました。みんな陸上部での経験をもとに、スポーツを好きになっていってくれた人たちです。1部では安達君が陸上に対する情熱をそのままに頑張ってくれていて、2部では田中君が部長をしています。卒業してもスポーツに携わりたい、陸上を続けたいと他にも数多くの先輩たちが1部、2部問わず、行ってくれています。
 もう以前のように僕が行って写真を撮ることはできません。届きそうで届かない距離に行ってしまいました。それでも、僕があいつら、どうしてるのかな、と思っている瞬間、きっと彼ら、彼女たちも法政大学高校陸上部のことを想ってくれているはずです。
 離れていても心は一つ。
 卒業生の頑張りは君たちのためでもあり、
 君たちの頑張りが卒業生に力を与えます。
 いろんな人の想いを受けて、君たちは陸上を続けられているのです。
 感謝の気持ちを持ちなさい、その気持ちはきっと君たちに持てる力以上の力を与えてくれるから。
 今日までの練習、一片の悔いもなし。
 法政高校陸上部始まって以来の、最高の練習ができました。
 自分の限界を超えるとき。
 Go to the next level.

 〈中・長設定〉
5000
 飯盛 15分45 秒(1K換算)189 秒(1周)75.6 
 ひろと17分 40 秒(1K換算)212 秒(1周)84.8 
 横田 17分45 秒(1K換算)213 秒(1周)85.2 

3000
 高橋11分 50 秒(1K換算)237 秒(1周)94.7 秒
 丸田11分 43 秒(1K換算)234 秒(1周)93.7 秒
 渡辺12分 30 秒(1K換算)250 秒(1周)100.0 秒

800
 松野2分 40.00 秒(1K換算)200 秒(1周)80.0 秒
 白石2分 6.00 秒(1K換算)158 秒(1周)63.0 秒
  庄2分 18.00 秒(1K換算)173 秒(1周)69.0 秒

〈練習ベスト更新者〉
 2000
 飯盛、渡辺(啓)、横田
 1600
 高橋、丸田、渡辺(莉)
 800
 奥野、三角、平野、小沢、冨沢、近藤
 200
 木寺、野村
 120
 田中、丸山、北川、保谷、三浦

〈セカンドベスト〉
 800BUP
 庄
 200
 齋藤

〈サードベスト〉
 800
 岩橋 
2014年04月27日
 おはようございます。
 いよいよ総体支部予選2日目です。
 昨年とは違った気持ちで今日という日を迎えられることに素直に感謝しています。
 自分が顧問になってから4年という歳月があったからできたこと、今日までの3年間、部員とともに過ごした日々があったからこそ新たな挑戦ができました。
 総体支部予選2日目結果
 総体支部予選2日目の様子


 今日一日をどうまとめればいいのか、正直わかりません。とにかく緊張して、興奮した一日でした。そして、本当に沢山のことを学びました。
  男子800では、白石君が上手なレース運びでベストを更新しました。最初の入り方を改良すれば、3秒台は見えてきていると思います。庄君は部活に復帰しての初戦。怪我の影響もあり、本来の力は出せませんでしたが、レースに出られたことが大きな収穫でした。奥野君は初の800で10秒を切ってきました。1500に向けて良い練習としてのレースでしたが、こちらも大きな収穫でした。
  男子200は若干力みがありましたが、それでもベスト更新。練習の時の走りが出来ていれば近いうちに23秒台も出せると思います。
  そして、女子200。齋藤さんは先週のレースであと0.01秒で本戦を逃しました。たくさん苦しんで、もがいて、やっとたどり着けた今日。見ている側は祈ることしかできません。そういう時に限ってスタートがフライングでやり直しになり、強風でパラソルが飛ばされてやり直しになり、気持ちを揺さぶってきます。
  それでも、齋藤さんはきちんと心の準備が出来ていました。自分の走りに集中する、力むのではなく、追い込むのではなく、リラックスしつつ、最大限集中する作業。先週のレース以降、スポーツ心理学の技術もしっかり積んできました。
  落ち着いたスタート、リラックスした走り、齋藤さんの綺麗なフォームが精確なピッチを刻みます。
  昨年の夏に出した高校ベストに迫る久しぶりの26秒台。タイムを見た時に、思わず叫んでいました。でも、本当の勝負はここからです。これまでいつも、予選では良い走りができても、強豪が揃う準決では良い走りができませんでした。
  続いて男子5000。飯盛くんは男子長距離初の都大会出場をかけて走りました。前半のペースは非常に良く、中盤まではタイム的には完璧でした。しかし、微妙なアップダウンに対して力を消費しながらの走り、力みがジワジワと体力を奪っていき、後半は力が残っていませんでした。ライバル達の練習に費やした時間が、怪我で走ることが出来ない時期の続いた飯盛君との差となりました。同じだけの覚悟を持って陸上と向かい合っていたら、あとはどれだけの時間向き合ってきたかが差となるのが陸上です。
  横田君はレースに強いタイプです。しっかりその時の自分にできることを的確に把握してレースを作ることができます。今回はベスト更新とはいきませんでしたが、良い経験を積むことができました。渡辺君は、忘れ物をしてしまったことが大きく心に影響したようです。心がパフォーマンスにどれだけ大きな影響を与えるのか学ぶことができたと考えれば、良い経験です。今度は、大きなプラスをもたらせるように心のコントロールを覚えてもらいたいと思います。
  そして迎えた女子200準決勝。齋藤さんはしっかりといつも通りの自分でレースに臨むことができました。最後まで精確なリズムで力むこともなく走り切りました。結果は予選と同タイム。1日に2回も26秒台を出しました。そして何より、準決勝でそのタイムを出せたことは齋藤さんのこれまでの努力が身を結んだ証明となりました。でも、あと0.01秒、今度は都選抜標準タイムを切ることが出来ませんでした。
  あと0.01秒。スポーツの厳しさです。真剣に陸上と向かい合って、沢山の努力をしても報われるとは限らない。でも、スタート前は積み上げてきた努力が報われることを信じて、自分を信じて前に進むしかないのです。そうしてやっと、目には見えない程度のほんの少しの前進がある。
  最後は女子3000。丸田さんは最初の入りが少し速く、高橋さんもつられて速めに入りました。7.5周が自分の意識にどう影響するか、もう少しイメージトレーニングが必要です。渡辺さんは、設定通りのペース。途中までは完璧なレース運びでした。しかし、後半一番ペースを落としたのは渡辺さんでした。先週までは練習で一番調子を上げていたのですが、今週に入ってから足の不調を訴えていました。
  今日、1年生向けにスポーツ栄養学を教えました。その最初のところに書いてある勝利の方程式。
  練習と、栄養と睡眠は掛け算なのです。練習で10進んでも、栄養と睡眠がマイナスだったら後退します。夜9時に寝るというとみんなは笑いますが、朝早起きしてでも夜は早く寝る覚悟がみんなにはありますか?
  目には見えないほんの少しの前進、時には後退することもある、それでも毎日諦めないで進み続けていると、ある日ふと気付くのです。
  思ったより前に進んでいる自分たちに。
 It doesn't matter if you try and try and try again, and fail. It does matter if you try and fail, and fail to try again. ―Charles Kettering
2014年05月10日
 おはようございます。
 今日は都大会です。

 →都大会の様子

 3年生の齋藤さん、谷川さんにとっては最後の都大会。3年間でチャンスがあったのは、人数が揃った今回だけでした。あっという間の3年間。この状態でもう一度、1年生からやり直せたらと思っているからか、このところ見る夢は全て陸上部のメンバーが出演してきます。今日も陸上部のメンバーとどこかに行っている夢でした。
 たくさんあるように思えて、実際はほんの数回しか人生で起きないチャンス。今日は紛れもなくそのうちの1回です。昨年の都新人戦では、そこにたどり着くだけで精一杯でした。大きな舞台で自分のするべきことを見失わないことは非常に難しいことです。経験値、あのときの僕たちが持っていなかったものを今回は持っています。選手のみんなには、何かをしなければいけないと思うのではなく、ただ、この大舞台を楽しんで、チャレンジャーとして挑戦してほしいと思います。
 僕や、選手以外の部員ができることは見ることだけです。法政のユニフォームが都大会の舞台に揃うことへの誇り、この一瞬を心に刻みたいと思います。

  大曽根コーチと都築君が来てくれました。都築君は元部長です。勉強で忙しい中、後輩達のために来てくれました。僕達が前に進むことができているのは、いつも法政高校陸上部のことを想ってくれている、こうした先輩達がいることで、目には見えないけれど、確実にそこにある大きな力をもらえているからです。
  都大会、たった4人しかいない短距離チームで挑む大きな戦い。漫画では見たことがあっても、それを実際に実現しているのを見ることはめったにありません。自分は正直、これまでの経験から、前回のタイムを超えることは難しいのではないかと思っていました。タイムではないところにある、自分たちの戦いをしっかりできればいい、そう思っていました。
  僕達はいつも、大きな大会に進出するのが精一杯で、そこでは結果を出すことが出来ないでいました。
  でも、今回は違う。行くだけでは駄目なんだ、今年は勝負していくんだ、そう固く最後まで信じていたのは僕よりもむしろ、4継メンバーだったようです。
  カメラが構えられないほどの強風が吹き始める中でのスタートにも動揺することなく、谷川さんが落ち着いてスタートをし、個人戦での経験で精神的にもより成長したエース齋藤さんまで4人の勢いが繋がりました。
 前回初めて選抜基準である52秒を切り、51秒45とベストを更新しました。今回はそのタイムから更に記録を伸ばしました。大きな舞台でも、自分たちの走りに徹すること、僕たちがずっと取り組んできたことが実際に形となりました。本人たちにとっては、決して満足のいく走りではなく、決定的なミスもあった中での記録更新。逆に言えば、ここから更にタイムを伸ばす方法も見えているということです。更に強く結束した法政大学高校陸上部が、たった4人の戦いを部員、コーチ、OB、OG全ての戦いに変えて支えていきます。これだけの人数が同じ想いで挑めば、怖いことなんて何もない、きっと、何か新しいことが見つけられるはずです。
 次は学年別。
 そして、また都選抜でここに帰ってきます。

 女子4×100MR
 3年谷川→2年木寺→2年須藤→3年齋藤
 51.02(総体支部予選では3位入賞タイム)
 
2014年05月14日
 おはようございます。
 今日は試験前最後の練習です。
 中・長はTTを行います。

<武蔵野陸上競技場での練習>
 今日も体調不良者を出してしまいました。
 全て顧問である自分の指導力不足です。
 前回の経験から学び、コンディショニング数値の発表を練習前にやる、ということさえ徹底できていれば防げたことです。たったそれだけのことがきちんと指導できないようでは、顧問の資格がありません。
 1年生だろうと、2年生だろうと、3年生だろうと、顧問だろうと、コンディションが悪い状況では誰だって危険が生まれるのです。僕が目指しているのは、危険な中ギリギリでせめぎ合う活動ではありません。体調をしっかりコントロールして、調子が良い時にしっかり頑張り、調子が悪い時はしっかり自制する。自分の体が発しているシグナルに気づける感覚を養い、安全に活動することが最低限の目標です。これまでも、先輩で、大会当日にコンディションが悪いのにもかかわらず、マイルリレーに出場し、結果、救急車を呼ぶことになったこともあります。無理をすることは決してかっこいいことではないのです。僕たちが最低限守らなければならないのは、何よりも、自分たちの体です。冬山登山で寒さが限界を超えると、体はまず指先から血液を送るのを止めます。そうすることで、心臓の血液量を守ろうとするのです。体は必死になって君たちのことを守ろうとしてくれているのです。なぜ、そんな自分たちの体をもっともっと大切にできないのでしょうか。このことは、部員全員に言えることです。

 陸上部の部員全員が、自分にも起こりうることなのだという強い自覚を持てない限り、練習は再開できません。
 コンディション数値のことを、誰一人思い出せなかった時点で、僕たちには練習する資格がないのです。
 32人いる部員誰一人、コンディション数値の発表やらないんですか?ということを言えなかったことが、僕たちの弱さなのです。
 そして、それは顧問の指導力不足なのです。
2014年05月14日
 昨日のTTの結果を載せておきます。
 男子5000
 3年飯盛   15分54秒84(PB更新)
 2年横田   18分08秒44
 2年小宮山  17分59秒54

 女子3000
 3年 高橋   11分55秒87(PB更新)
 3年 丸田   11分40秒54(PB更新)
 2年 渡辺(莉)12分40秒68(PB17秒更新)

 男子1500
 3年 奥野 4分34秒57
 
 女子1500
 3年三角 5分30秒68
 2年岩橋 5分28秒05
 1年平野 5分53秒47
 1年茅原 6分42秒38
 1年小沢 5分56秒41
 1年冨沢 6分37秒30
 1年近藤 6分21秒99
 1年石川 6分37秒18

 男子800
 2年白石 2分10秒20
 2年庄  2分35秒01

〈短距離練習ベスト更新者〉
 200+200×2
 田中、丸山、岩崎、北川、保谷

〈セカンドベスト〉
 須藤
2014年06月01日
 おはようございます。
 今日はイレギュラーですが、世田谷記録会に一部部員が参加しました。
 35度近い危険な状況の中、無事に終えることができました。
 また、短距離では須藤さんが13秒台に、野村君が11秒台にそれぞれ入ることができました。長距離では飯盛君が1組1位でゴールし、中距離では奥野君が3組1位、PB更新しました。学年別に向けて、良い機会となりました。
 
<PB更新者>
 2年女子100M 
 須藤 13秒62
 
 2年男子100M 
 野村 11秒85 
 
 3年男子1500M
 奥野 4分27秒82

2014年06月03日
 おはようございます。
 学年別大会まであと11日。
 今週は英検や、PTAがあるので、今日のような集中して練習できる日は大切です。

<武蔵野陸上競技場での練習>
 日曜日に試合があったメンバーは疲れが出てきています。ここで無理をしないことが大切です。人が全力を発揮しようとするときにどれだけの筋繊維を動員するかは脳が判断します。10K走る時と、100M走る時とでは出せる力が違うのは、脳がその運動に必要な筋繊維の数を瞬時に判断してペース配分してくれているからです。調子が良く、気持ちも整っているときは、早くスタートしたくてうずうずします。練習で全力を使い果たしてしまい、レースの時に疲労が残っている状態では、脳が優先するのは心臓の働きを守ること。わざと使える筋繊維の数を減らして全力を出せないようにしてきます。だから、レース前にしっかり疲労をとることが大切なのです。
 保護者会以降、栄養バランスや、特にプロテインの摂取を意識してサポートしてくださるご家庭があるということを聞きました。ありがたいことです。そうした部員は、この前の大会でも記録を更新していました。本人の頑張りが半分、ご家庭の助力が半分の結果です。
 学年別大会をこれほど楽しみにしたことがかつてあったでしょうか。チームとしてこれまでできなかったことが、できつつあります。全てこれまでの先輩たちの足跡があってこそのことです。
 そうしたことに対する感謝の気持ちを決して忘れないこと。
 当たり前だと思った時点で成長は止まります。
 家族の想い、先輩たちの想い、いろんなものを背負っていることを自覚した選手ほど強い選手はいません。
 競技場のスタンドからトラックに入る瞬間、そうした気持ちを込めて一礼することができれば、結果は勝手についてきます。
 そして、今日も素晴らしい練習ができたのは、競技場のおかげです。また、次の練習でもよろしくお願いします、
 そういう気持ちを込めて、一礼して退場することが明日の自分を作っていくのです。

<練習ベスト更新者>
 1500×2
 奥野
 1000×2
 松野、白石
 30×3
 福井
 60×2
 福井
 150×2
 福井

<セカンドベスト>
 AT7000
 渡辺(啓)
 30×3
 須藤、丸山、保谷
 60×2
 丸山、
 150×2
 北川
 150×2×2
 木寺、丸山、岩崎、

<サードベスト>
 15000×2
 三角、岩橋
 30×3
 野村、岩崎、北川
 60×2
 岩崎、北川、保谷
 150×2×2
 保谷
2014年06月10日
  おはようございます。
 学年別大会まであと4日。
 今日も武蔵野陸上競技場での練習でした。

 今日ほど武蔵野陸上競技場が混んでいたのは初めてです。都内だけでなく、他県からも練習しに来ていました。やはりみんな目指すところは同じ。どの学校も自分たちの可能性を信じて、練習しているのです。
 自分たちの仕上がり具合は順調です。大切なことは、大会当日にコンディション数値が35を上回るくらいの状態に自分できちんと合わせられるかどうかです。最高の自分で勝負して、それでも負けたら悔いはありません。最強、最速の自分を持ってくるのです。何としても。
 僕が高校生だった頃と比べると、この頃の高校生は自信が足りません。自分こそナンバー1だと公言するくらいの積極性が欲しいのです。もちろん、上には上がいます。でも、その舞台に自分が立つことを本気で想像せずに、自分が誇れる自分と出会える明日はやってくるのでしょうか。まず、目標を堂々と宣言する。そして、その目標達成のために不足している自分の弱い部分を克服するための方法を模索する。そうした努力の先にまだ見ぬ自分の本来の姿があることを本気で信じるのです。そのためには、勉強ができなくてはいけません。自分のちょっとした苦手なことにぶつかるたびに弱い自分をさらけ出して諦めてしまう人間が、本当の苦難に打ち克つことがどうしてできるでしょうか。苦手なことだって楽しみながら上達する方法を見つけられる、そんなポジティブな自分でなければ、夢を語ることすらできません。
 今の自分は弱い。
 でも、自分の弱さを知っていて、どうすれば強くなれるかを考えられる。
 そして、実践することができる強さを持っている。
 だからこそ、僕たちにはまだまだ隠された才能が残されているのです。
 Seize the day
 悔いのない毎日を送るということは、勉強も、陸上も、真正面から勝負することなのです。
2014年06月11日
  学年別大会中・長の設定です。
 気温が暑くなった場合には設定より少し遅めにする必要があります。レース前に僕に相談すること。

男子5000
 飯盛15分 45 秒(1K換算)189 秒(1周)75.6 秒
 渡辺17分 55 秒(1K換算)215 秒(1周)86.0 秒
 横田17分 55 秒(1K換算)215 秒(1周)86.0 秒
小宮山17分 50 秒(1K換算)214 秒(1周)85.6 秒

女子3000
 高橋11分 53 秒(1K換算)238 秒(1周)95.1 秒
 丸田11分 40 秒(1K換算)233 秒(1周)93.3 秒
 渡辺12分 50 秒(1K換算)257 秒(1周)102.7 秒
 三角11分 53 秒(1K換算)238 秒(1周)95.1 秒
 岩橋11分 40 秒(1K換算)233 秒(1周)93.3 秒

男子1500
 奥野4分 25 秒(1K換算)177 秒(1周)70.7 秒

女子1500
 三角5分 24 秒(1K換算)216 秒(1周)86.4 秒
 岩橋5分 22 秒(1K換算)215 秒(1周)85.9 秒
 平野5分 50 秒(1K換算)233 秒(1周)93.3 秒
 茅原6分 34 秒(1K換算)263 秒(1周)105.1 秒
 小沢5分 55 秒(1K換算)237 秒(1周)94.7 秒
 冨沢6分 34 秒(1K換算)263 秒(1周)105.1 秒
 近藤6分 25 秒(1K換算)257 秒(1周)102.7 秒
 石川6分 34 秒(1K換算)263 秒(1周)105.1 秒

男子800
 白石2分 5 秒(1K換算)156 秒(1周)62.5 秒
 庄  2分 35秒(1K換算)194 秒(1周)77.5 秒

女子800
 松野3分 0秒(1K換算)225 秒(1周)90.0 秒

2014年06月13日
 おはようございます。
 いよいよ、明日、学年別大会です。
 1年生にとっては3年間の陸上戦の始まり。これから、楽しいことも、悲しいことも、うれしいことも、苦しいことも、陸上をやめたくなる瞬間や、走りたくてしかたがない瞬間がたくさんあります。でも、そのうちのどの瞬間も君たちにとって必要のない瞬間は一つもなく、苦しいことや悲しいこと、一見するとマイナスにしか見えない出来事も、その一つ一つが君たちのことを大きく成長させてくれます。
 陸上を愛してください。
 何よりも大切なものを、とことん愛すこと、全てを捧げてそれに人生を懸けること、そういうつもりで取り組むことで、君たちの心には大きなエネルギーが生まれ、努力した日々が自信を与え、なりたい自分へと近づくことができます。
 まず、陸上。自分の好きなものに誇りを持ち、それを徹底してやりきることで、それ以外のことにもたくさんのエネルギーが使えるようになります。本気で何かに一生懸命取り組んでいる人は、それ以外のことに対しても、他の人以上に真剣に取り組むことができます。自分の心理学のゼミや、合宿で時間があれば紹介しようと思いますが、イチロー選手や土井杏奈選手、名前の知れた一流の選手たちはインタビュー中のちょっとした質問に対しても全力で答えているのが伝わってきます。普段の何気ない瞬間から使っているエネルギーが違うのです。日常を流さない。一生懸命大切に送ることで、これまでとは全く違ったエネルギーが生まれてきます。そのエネルギーこそ、僕が教師として君たちの前に立ち続ける源であり、君たちの人生を素晴らしいものへと導いてくれるものなのです。
 待ったなしの勝負が始まります。
 逃げた先に栄光はありません。
 自分にとってつらい結果が待っていようとも、逃げずにまっすぐ向かって行けば、それは次の勝負に向けての糧となる。
 全ての高校生に平等に与えられた夢を見る権利を、その時間を、精一杯楽しんでください。
2014年06月14日
 おはようございます。
 今日は学年別大会です。
 結果が入り次第、アップします。
 
 →試合結果

 初日の戦いが終わりました。
 自分はPTAのため学校からの応援となりましたが、気持ちは一緒に戦っていました。
 毎日一緒に練習するということは、そういうことです。
 今日走った部員も、今日は学校で勉強していた部員も、心の中では一緒に戦っているのです。
 自分が想像していたみんなの素晴らしい走り以上の走りを見せてくれた部員もいたようです。その場にいられなかったことが悔やまれます。これまで結果を出せなくて苦しんだ部員が結果を出すことは何よりもうれしいことです。
 Bad luck comes in three. (悪いことは3つまとめてやってくる)
 英語にはこういう表現がありますが、僕はこれでは足りないと思っています。自分自身の経験からも、努力が必ず報われるとは限らず、運に見放されることもたくさんあります。でも、そこに伝えたい真実はなく、伝えたいことはその先です。人生は足して引いて0になる。悪いことがあったら、その分いいことも必ずやってきます。時間がかかることもありますが、必ずくるのです。
 Bad luck comes in three and good luck will come in three in time.
 君たちにできることは、必ず努力が報われる日がくるということを辛抱強く待ち、今日を強く生き延びることです。
 この冬、苦しんできたことは君たちの体の中で確実に種となっています。いつ芽が出て、花が咲くのかはわかりません。でも、諦めて水を上げなくなった時点で枯れてしまいます。土の中に眠っていて見えない芽を信じて、毎日できることを一つ一つやるのみです。
 明日も、法政大学高校陸上部の誇りを持って堂々と戦いましょう。 
2014年06月15日
 おはようございます。
 今日は学年別大会2日目です。

 →試合結果
 →2日目の様子

  学年別大会、2.3年生にとっては自分の位置を確認する大切な試合、個人の力がチームとして伸びていることを確認できました。それぞれ学年別で短距離では3年の齋藤さんが6位、2年の須藤さんが8位、長距離では3年の飯盛君が1位、3年の丸田さんが8位、2年の岩橋さんが2位に入賞しました。
  中学から全中で活躍していた齋藤さん以外は、みな入部した頃は、ほぼ0からのスタートでした。今回結果を出せなかったメンバーにも、普通に力を出せていれば入賞ラインに入っているメンバーもたくさんいます。  
  ここで3年間一緒に練習したら、夢だったことが実現する、そう思える部活に、みんなで一丸となってしていきましょう。
  そして、1年生にとっては初めての試合。
  自分が初めて出たレースは、2007年3月の多摩ロード選手権でした。走り始めて4ヶ月。レースに必要なことも何ひとつわかっていない状態でした。直前までの練習でシンスプリントを発症していて、痛みが出ないか不安なままのスタート。会場に到着するまでも、スイカ残高がなくなり、財布を持って来ていなくて困ったり、トラブルの連続でした。
  雨が降り出し、スタート直後に自分と同じような足の痛みを抱えたランナーが止まっている様子を見ながら、祈るような気持ちで走っていました。後半は自分の限界を超えた状態で走り続け、初めてのレースを納得できるものにしたいという一心だけでゴールしました。
  その後、ハーフマラソンに挑戦し、立てなくなり幻覚を見て、マラソンに挑んで30K以降サイズの合わないシューズを手で持ち裸足で走ることになったりと失敗を繰り返しては学んでいき、いつしかそれらが初めてのメダルに繋がり、そしてテニス部でトレーナーを務めるようになり、年月を経ていく中で、陸上部の顧問となりました。全てあのレースから始まりました。
  今日のレースが君たちの上にも大きな影響を与えるものとなりますように。長い長い陸上人生の始まりとなりますように。
 
2014年07月11日
 おはようございます。
 何だか部活日誌の調子がおかしいですが、とりあえず、今日から元の形に戻ることを信じたいと思います。
 さて、明日はいよいよ都選抜大会です。
 このメンバーで走る最後の4継。
 とにかく最高の走りを見せてほしいという一心で、台風が東京にこないようにこないように晴れパワーを飛ばしまくりました。願えば通じる。
 明日の4継、みんなで最高のものになるように祈りましょう。

<武蔵野陸上競技場での練習>
 今日は私学大会の選考会をしました。これまでは人数が多くなかったので生徒の間での調整で済んでいましたが、今年からは選考会という形になりました。頑張ったものが、頑張っただけ報われる、誰もが納得できる形はタイムしかありません。1年生であってもチャンスがあります。選考会というものを一つ大きな目標に、次のステップにつなげましょう。

<男子5000>
 2年 横田 19分29秒15

<女子3000>
 2年 渡辺 13分19秒07
 1年 近藤 14分28秒68
 1年 冨沢 14分40秒32

<女子1500>
 3年 三角 5分27秒54
 2年 岩橋 5分35秒09
 1年 平野 6分05秒62
 1年 茅原 6分47秒64


<私学大会出場メンバー>
男子5000
3年 飯盛、2年 横田
男子1500
3年 奥野、2年 小宮山
男子800
2年 庄
男子200
2年 野村、1年 丸山
男子100
2年 野村、1年 田中
女子3000
2年 岩橋、2年 渡辺
女子1500
3年 三角、2年 岩橋
女子800
2年 茅原、2年 平野
女子200
2年 木寺、1年 保谷
女子100
2年 木寺、2年 須藤
2014年07月12日
 おはようございます。
  今日は都選抜初日、法政大学高校陸上部からは女子4継が出場します。
  帰ったらUPします。

 都選抜初日結果
 都選抜初日様子

 女子4継
3年谷川→2年木寺→2年須藤→3年齋藤(ラストラン)
51秒11

 3年齋藤、もうこの言葉をホームページで書くことがないのかと思うと、目頭が熱くなります。高校生にとっての3年間の部活動のあるべき姿、それは一人ひとり違うのだと思っています。だからこそ、一人ひとりが抱えている悩みにできる限り寄り添いながら、顧問としてできることは精一杯してあげたい。自分の限界と向き合いながら、まだできることがあるんじゃないか、諦めてはいけない、何かあるはず、願えば叶う、そう思い続けた2年と3ヶ月でした。してあげたかったのにできなかったことばかり。自分の無力さを感じるたびに何とも言えない悔しさがこみあげてきます。
  顧問と部員、この関係は非常に難しく、自分が高校時代部活で築いた先輩後輩関係のようなものはずっと作れませんでした。高校時代、自分のために涙を流してくれた後輩たちとは、本当に心の奥底から繋がっていました。しかし、顧問と部員はそうはいきません。部員のためと思えば思うほど厳しいことを言わなくてはいけない場面もたくさんあり、結果としてうまくいかない学年もたくさんありました。しかし、今年の3年生は、ずっと僕のことを信じてついてきてくれました。自分たちが考えていることと正反対のことを僕が言っているときでも、僕が伝えようとしていることの意味を真剣に理解しようとしてくれました。絶対的な信頼関係がある。だからこそ、3年生は特別です。しかし、今日、そのうちの一人が引退を決めました。
  昨日、練習が終わってから齋藤さんと1時間ほど二人きりで話しました。武蔵野陸上競技場、齋藤さんの自宅から通うには遠すぎて、本当に大変な日々だったと思います。それでも、ここで過ごした思い出は大きくて、練習開始が13時だというのに、10時半から来てずっと競技場を眺めていたそうです。今まで過ごした時間が全て凝縮されたような、不思議な時間でした。
  齋藤さんが気合が入ると雨が降る。僕は晴れ男で、これまで大切な試合で雨が降ったことは一度もなかったのですが、齋藤さんが入ってきてからは一度も勝てませんでした。今回の引退に当たり、気合の入った齋藤さんは7月過去最大級と言われる台風を作りだしました。僕もこれまでで一番の力を込めて過去最大級の台風を消し去りました。最後にやっと勝てたと思っていたら、競技場を出た瞬間に、突然の雨。最後まで齋藤さんはやってくれるなと思いながら、自分のその時の気分にぴったりの天気に逆に救われたような気もしました。
  そして、今日の4継。3年生のたくましさと同時に、2年生の木寺さん、須藤さんのバトン渡しの気合の凄さにびっくりしました。齋藤さん、谷川さんが伝えたかったことはきちんと伝わっている、そう感じました。
  仲間を一人失うことは本当に辛いことです。でも、教師は出会いと別れの繰り返しの職業。前を向いて進むしかないのです。1年生を2人加えた新たな4継が、来年、この地で今日の4継を超える、そういうことなのだと思っています。
  
2014年07月13日
  おはようございます。
  今日は都選抜大会2日目でした。
  長距離ブロックから飯盛君が出場しました。

  都選抜2日目結果
  都選抜2日目様子

  5000Mを16分以内で走れる人のみが出場できる大会。飯盛君は15分59秒で滑り込みました。持ちタイムからすると一番後ろ。リラックスして走ろうという話をしましたが、このところの練習が順調で、前半から積極的なレース展開。気づくと3位で場内アナウンスで名前が呼ばれていました。そしていつの間にかトップに躍り出ました。誰もがそのままゴールすることを疑わなかったのですが、ラスト2.5周のところで一度止まってしまいました。長く飯盛君の走りを見てきて、途中で止まるというのは初めての光景でした。でも、そのあとまたしっかり走り始め、完走しました。
  全ては11月3日のため。僕たちにはまだまだやらなくてはならないことがたくさんあり、悔しい経験もたくさん積んでいかなくてはいけないようです。でも、だからこそ、スポーツはやりがいがある。
  Sports wouldn't be sport if challenge wasn't there.
2014年07月22日
 おはようございます。
 合宿まであと3日。今日は4継メンバー選考会と中・長は合宿前最後のポイント練です。

<武蔵野陸上競技場での練習>
 急に暑くなってきたので、中・長のポイントは3本に変更。そのなかでしっかり集中して走れました。
 そして、いよいよ新4継チームの選考会&TT。
 順調に練習を消化している2年生木寺さんが引っ張ります。

TT結果
 木寺 13秒25
 岩崎 14秒20(PB更新!!)
 福井 14秒54(PB更新!!)
 北川 DNS
 保谷 14秒37(PB更新!!)

 4継メンバーは岩崎さんと保谷さんが入ることになりました。チームを強くするためには、チームワークと、自分も頑張らないといけないという競争意識が必要です。みんなで強くなろう。

<練習ベスト更新者>
 2000
 小宮山
 1600
 丸田、石川
 1200
 白石

<セカンドベスト>
 2000
 早道、
 1600
 高橋、渡辺(莉)、冨沢、近藤
 1200
 三角、岩橋、平野、茅原、庄

<サードベスト>
 渡辺(啓)、横田

 
2014年08月14日
 おはようございます。
 今日は多摩大会初日でした。
 →多摩大会初日結果
 →多摩大会初日の様子

  多摩大会初日が終わりました。
  あの、楽しくてきつかった夏合宿の成果が確実にそこにありました。
  一昨日、中学高校からの親友が泊まりに来ました。音大卒業後、ドイツのオーケストラで主席奏者まで務め、帰国後スポーツ心理学のトレーナーの音楽部門を任され、公立中学校で音楽の先生をしながら活動しています。その彼との語り合いは、自然と熱を帯びた討論になっていきました。部活とは何なのか、顧問とは何なのか、体育会系と同好会の違いとは、話を側で聞いていた奥さんは一言「男子っていいね、本気でぶつかれて。私だったら、途中で、そうだよね、わかるわかる、とか言っちゃうから」と言っていました。でも、僕が彼と激論を交わせるのはやはり、彼と過ごした6年間という月日と、様々なことに本気で挑戦してきたからこそ、相手のつらさも理解できるという信頼関係があるからです。
  高校3年生、周りは受験でピリピリする中、僕たちは部活だけでなく、全国ディベート甲子園、世界MESEコンテストというものに挑戦していました。この挑戦にかけた時間、共に過ごした時間は、そのとき交わした何気ない言葉の一つ一つまではっきりと鮮明に、まるで昨日あったことのように覚えています。
  僕たちの中にはきっと、まだ、あの時高校生だった部分が沢山残っていて、大人の汚い部分が嫌だったり、夜中まで真剣に討論してしまったり、叶わない大きな夢を本気で見ることができるのだと思います。
  僕たちの人生をこれだけ豊かにした分岐点は紛れもなく高校の部活動、そしてあの夏の経験です。
  今日の経験が、みんなにとって、そうしたかけがえのない瞬間の1ページとなりますように。
2014年08月15日
 おはようございます。
 多摩大会が終わりました。

 →多摩大会2日目結果
 →多摩大会2日目の様子

 この大会が始まる前、僕たちが努力したものがはっきりと形になるまでにはまだまだ時間がかかると覚悟をしていました。だから、今回の結果はうれしい誤算でした。去年と同じ調整をするのではなく、新しいことに挑戦し続けた勇気が良い結果を呼び寄せました。
 同時に、今回の大会には怪我のため、出場できない部員もいました。僕たち陸上部にとって、走れないことほどつらいことはありません。僕自身、練習による怪我をたくさんしてきたので、そのつらさはよくわかります。でも、松野さんほど、そのつらさを最後まで背負い続けた部員は見たことがありません。また、今後もきっと現れないと思います。
 本当にたくさんの病院に行って、権威のある先生にも診てもらいました。それでも、原因が見つかることはなく、治療法も見つからず、練習でも、距離もスピードも関係なく、練習できるときはできて、できない時はどんなに工夫してもできない。痛みはいつしか足の痺れとなって現れるようになり、夜に足が痺れて眠れないこともたくさんありました。
 明日練習できるのだろうか、どうすれば痺れが来ないのか、そんな不安と闘い続けた2年半。中学の頃は東京駅伝の代表にも選ばれ、チームで走ることの素晴らしさも知っている。でも、自分はその舞台に立候補することさえできない。そして部長。出ることができないとわかっている駅伝でも、部長としてやらなければならないことはたくさんある。泣き言は言ってられない。
 自分が参加できない中での、チームの快挙。できれば、一緒に走りたかった、駅伝に出られないまでも、一緒にペース走をしたかった。そんな悔しさも、つらい練習に耐えることができるメンバーたちには伝わらない。走ることの厳しさ、苦しさに潰れそうになっているメンバーが、逆に輝いて見えるほど、走れないことはつらい。
 今日のレースを引退レースに。だから何としても走りたい。練習でも足が痺れる中、痺れが治まるのを待って、何度もトライし続けた。それでも、夜には痺れが来て、眠れない日々が続く。整体師さんからは、絶対に走ってはいけない、どうなるかわからないと忠告される。普通だったら、きっと諦める。何で、松野さんは諦めないのか。
 今朝、僕もできる限りの対策をしようと、考えうる限りのポイントをテーピングしました。それでも流しをした時点で、やっぱりまずい状態。レース前、「私がつぶれたら、よろしくお願いします」と笑いながら言ってきた松野さんの心の中には、どれだけの恐怖があったかわかりません。
 それでも、走る。
 何のために。
 レース開始。最初の100Mからやはり走りがおかしい。300M地点からは足に手を当てながら走っていました。そして400M通過。500M手前のところで、倒れました。サポートの三角さんと駆け寄りました。そこにはただ泣き続けている松野さんの姿がありました。足の痛みのせいではなく、悔しさで泣き続ける松野さん。私の2年半は一体何だったんだろうと、心配で集まってきた部員達にもそう思う彼女気持ちが、痛いほど伝わってきました。
 松野さんにとっての、2年半の意味。
 正直、僕が松野さんだったら、2年半、陸上と向き合い続けられたかどうかはわかりません。何で松野さんは続けられたのでしょうか。
 松野さんは高1の時、迷わず陸上部に入ってきました。走ることが本当に好きで、最初の武蔵野陸上競技場での練習でも、スパイクを履いて練習をしてしまい、肉離れ。最初に出場したレースもその影響で後半失速。でも、前半の走りは飯盛君も認める、最高の走りが見られました。あのレースを見ていたメンバーみんなが、その可能性を感じていました。しかし、レースの影響で合宿では全く走ることができず。みんなが頑張って走っている姿を横目に見ながら、ひたすら笑顔で歩き続けました。何で走れないのに、あんな素敵な笑顔ができたのか。
 当時は1年生が冬から部長。部員同士の話し合いの結果、松野さんが部長に選ばれました。松野さんたちが2年生の代から、2年生が部長と変えたので、陸上部史上一番長い期間、部長をやることにもなりました。
 走れない中での部長。部員達はなぜ松野さんを部長に選んだのでしょうか。
 その一番大きな理由だったのが、走ることの楽しさを感じられる部活にしたい、という部員達の気持ちでした。走ることが叶わない中でも、それでも走ることの楽しさを伝える人として松野さんが選ばれました。松野さんは誰よりも走ることを純粋に愛していた、走りたいと願っていたのです。その気持ちがこの2年半を支えました。だからこそ、今日のレースを見ていた部員達の心に、強く語りかけました。
 
 走りたい。自分の可能性の全てをかけて、走りたい。
 
 きっと、これからも、怪我で苦しむ部員は出てくると思います。
 そして僕はきっと松野さんの話をするのだと思います。
 それが松野さんの2年半の意味だとしたら、僕たちにとっては大会で結果を残すこと以上に大切な意味があったのだと思います。
 見ることもつらかったこれまでの駅伝、もう駅伝を見るのはつらいから、という理由で今日引退しました。
 それでも僕は、今年もきっと松野さんが見に来てくれることを願っています。
2014年08月22日
  おはようございます。
 いよいよ明日から私学大会です。
 今日は調整メニューでした。

 我が家では最近ウサギを飼いました。もともとカメを飼っているので、よく生徒に競争させたらどうですか?なんてことを言われます。
 才能にあふれたウサギと努力を積み重ねたカメの話。でも、僕は小さいころからウサギが途中で休まなかったらカメはどうなっていたんだろうと考えていました。陸上部の顧問になって4年、僕はやっぱりカメが勝っていたんじゃないかと思うようになりました。ウサギは瞬発力はあるけど、持久力がない動物です。うちのふわたん(うさぎ)も5分も遊ぶと疲れて床にベタッと寝ころびます。そういうウサギの特性を表しているのかもしれませんし、別の見方をすれば、ウサギにはあのレースを最後まで走りきる大切なある力が欠如していた、と見ることもできます。
 目標を設定し、周りの人と比べるのではなく、自分を信じて最後まで努力する、走りきる力。
 僕たちは紛れもなくカメです。でも、現実の世界にいるウサギは才能にも溢れていて、更にモチベーションが高く、人より何倍も努力するのです。そういう人たちを見て、心を乱されるのではなく、自分らしく最後まで努力が続けられるかどうか、自分の可能性を信じて常識を打ち破り続けられるかどうか、そこに僕たちが目指すべき陸上道があるのだと思います。
 真鍋JAPANの快進撃、連日見ていて、本当に鳥肌が立ちます。Hybrid 6と呼ばれる、これまでのバレーの常識を打ち破った戦術が、世界を掴み取ろうとしています。その真鍋監督の原点も、「自分達は弱い」というところからのスタートでした。世界と比べた時に日本人は身長も、筋力も圧倒的に負けている、自分たちは弱い、だからこそ、他の国がやっていることの真似をしていてはいけないという信念を持って、試せることは全て試してきました。世界と戦うのか、地区で戦うのか、レベルの違いはあったとしても、自分たちがやってきたことに対して最後まで誇りを持てるチームが強いのです。
 僕たちはまだまだです。でも、確実にチームを変えようという努力を始めています。きっと、変われる。地区の戦いから、もう一つ上の舞台に出ることを部員全員が本気で挑める部活になれると信じています。少なくとも、僕は本気でそう信じています。そのための努力をずっとしてきているし、自分の指導でもっともっと高みを目指せると確信しています。
 明日から始まる試合に臨むときには、法政大学高校陸上部というチームプライドを持って、果敢に挑戦しましょう。
2014年08月23日
 おはようございます。
 私学大会初日です。

 →私学大会初日結果
 →私学大会初日の様子

  私学大会初日が終わりました。今日もたった一日で本当にたくさんのことがありました。
  準備不足で注意することや、意識の問題など、まだまだ僕たちが改善しなくてはいけないことはたくさんありますが、その中でも、自分のれーすが思っていた通りにならず、本当に落ち込んでいる中でもきちんと感謝の一礼をしていた奧野君、最後尾から自分のペースを守って走り続け、最後の直線で見事に1位になった岩橋さんの走りなど、法政高校陸上部に誇りが持てる貴重な体験もできました。
  また、昨年卒業した岩井君、都築君、吉村さんが応援に来てくれました。顔を見て、大学生活の話を聞けるのはうれしいことです。

  Seize the day 

 ここで頑張った自分を忘れず、
 夢を持ち、
 その実現に向かって毎日を精一杯生きてほしい

2014年08月25日
 おはようございます。
 私学大会最終日です。

 →私学大会最終日結果
 →私学大会最終日の様子

 昨年の私学大会、僕たちは進歩を感じながらも決して満足のいく結果を残すことができたとは言えませんでした。しかし、それを悔しさに変えて、新人戦予選にぶつけ、飛躍の一歩にすることができました。
 多摩から1週間、新人戦予選までは2週間あります。1週間では疲れを癒すのには短すぎますが、2週間あれば、今回の経験を新たな力に変えて次へのステップにすることは十分可能です。
 僕たちならきっとできる
 法政大学高校陸上部の誰かが行ってくれることを祈るのではなく、
 部員全員が可能性を信じてスタートラインについてほしい。
 君たちならきっとできる
 高校3年間は、新たな人生のスタート
 Don't let yesterday use up too much of today.
  過去の自分と決別し、新たな自分で新しい一歩を踏み出そう。
 僕たちにあるのは、未来のみ。
2014年08月27日
  おはようございます。
 新人戦支部予選まであと9日です。

<織田フィールドでの練習>
 初めての織田フィールドですが、雨だったおかげでそれほどの混雑もなく練習することができました。雨の日でもこれだけ練習しているチームがあるということも、改めて実感できました。
 練習前はチーム戦の大切さについて話をしました。短距離にとっての4継、中・長にとっての駅伝について。個人戦はチームのためにあるという話をしました。陸上は個人競技です。でも、陸上を部活動としてみんなでやることにはもう一つ大切な意味があります。そしてその意味をしっかり実感できたとき、初めて3年間部活動を続けてきて本当に良かったと思えるようになります。人は自分のためではなく、人のためにこそ力を発揮することができ、自分のためだけでは越えられない壁も、人のためだと思うと越えることができるからです。
 人は、一人では生きていくことはできない
 他人のために生きてこそ、本当の意味で幸せになることができるのです。
 個人の力の話をしたら、一人実力のある選手が入ってくれば、インターハイに行くことは可能です。実際、和田君、小宮君はインターハイに行きました。和田君、小宮君のように中学時代から陸上で実績を積んでいないメンバーでも、頂点を目指すことはできないのか、一人ひとり自分の与えられた才能を最大限生かしてイメージできることの先へ行くことはできないのか。僕をここまで陸上の世界にどっぷりはまらせたのも、そういう10人に焦点を当てた1冊の小説でした。走るということとは到底無縁の8人+経験者2人で本気で目指した箱根駅伝の物語です。あれが、個人の再生に焦点を当てた話だったら、僕は今陸上部の顧問をしているでしょうか。
 4継、駅伝では個人の名前が先に来ることはなく、法政というチームの名前で出ます。応援している人も、個人の名前で応援するのではなく、学校名で応援します。個人のレースだったら調子が悪かったらペースを落とすことができても、チームではそれはできません。待っている次走者のために今の自分が持っている全てを、それまでのつらかった練習の全てを思い出しながら、時として苦しさではなく、感動から泣きながら走るのです。絶対的なエースが一人いるだけでは勝つことはできず、逆にエースが一人もいないチームでも、チーム力で絶対的エースのいるチームに勝つことができる。チームのために自分を犠牲にして積み重ねた努力は、見る人の心を打ち、結果以上のものを残してくれます。
 僕がこの4年間、法政大学高校陸上部のためにやってきたことのエネルギーは全て、その瞬間を見たいという気持ちからです。個人戦に向けてつらい練習を積み重ねる、そうして個人の力を高めているのは、チームのため。自分が表彰されることはなくても、そこで手にした0.5秒が、4継での1秒に変わっていく、1分が駅伝での5分に変わっていく。
 人は自分のためにしたことでは幸せになることはできず、
 誰かのためを思ってした行動でこそ幸せになることができる。
 仲間のためだからこそ、つらい練習にも耐えることができ、食べたいものを我慢してでも体に良いものを食べようとする、そうした小さな努力の積み重ねができる。こういう経験は、今しかできない、今だからこそできる経験なのです。
 きっと、10年後の君たちと話をしたら、「あのとき先生が言っていたことの意味が今なら本当によくわかります」と言ってくれると思いますが、それでは遅い。今、君たちに理解してもらいたいのです。
 もちろん、みんながメンバーになれるわけではありません。メンバーに入れない選手の気持ちも一緒に走るのです。
 4継は男女それぞれ4人、駅伝は男子は7人、女子は5人しか立つことができない夢舞台。陸上部顧問になって初めての年はある高校生の駅伝tweetを紹介しました。「今日、駅伝を走る全ての人へ。そこは俺が3年間死ぬほど走りたいと願い一度も走ることができなかった夢の舞台。今でも悔しくて堪らない。俺みたいな人間がたくさんいる。だから、苦しいと思う瞬間があっても、絶対に走りきれ」
 駅伝当日の朝、このtweetを見た時に、その熱い想いに涙が出ました。そして大会中、先輩の名前を割れんばかりの声で叫びながら走って応援している女子部員の姿を見ました。ラスト100Mというところで、意識をなくして倒れた選手の姿を見ました。怪我のため途中棄権をしたチームが2週間後の三鷹駅伝で信じられないほどのタイム更新をして優勝した姿を見せつけられました。チーム力、チームとして味わった悔しさは個人の悔しさの何倍も悔しくて、そして個人の力を何倍にも高めるほどの大きな力を持っていることを忘れられない準優勝という形で刻み込みました。例え自分のチームでなくても、見ている人にそれだけの感動を与えることができるもの、たった一つの応援で、部員達のまなざしでこれほど深く心に突き刺さるものはありません。
 僕が法政大学高校陸上部の顧問になった瞬間から、この夢は始まっているのです。
 どんなに時間がかかっても、
 例え一人しか理解してくれなくても、
 陸上部全員とその気持ちを共有できるその日まで、
 絶対に諦めず、妥協せず、ただまっすぐその日が来ることを信じて、自分にできることを一つずつ全力でやっていきます。
2014年09月04日
  おはようございます。
 都新人支部予選まであと2日。

<済美山競技場での練習>
 大会前の最後の調整練習が無事終わりました。
 振り返ってみると、長い夏でした。
 猛暑の中、東京での練習。
 そして合宿での走り込み。
 東京に戻ってからの多摩大会、
 そして私学大会。
 いよいよ、最後の大勝負です。
 この夏、君たちが何を得たのか
 1年生にとっては、これまでの自分と違う自分との出会い、広がる可能性、挑戦することの楽しさ
 2年生はチームを引っ張っていくことの重み、自分のことだけでなく、誰かのために何かをすることで変わる自分の価値観、世界の広がり、法政高校陸上部というチームプライド
 今朝、飯盛君が表彰されたときのような心からの賞賛を、頑張り続けた君たちに贈りたい。
 僕はずっと見続けています。僕の気持ちが写真にも宿るように、一瞬、一瞬を全力で。
 大丈夫
 君たちは強い
 見ている人全てに何かを伝えられる走りを
 
2014年09月06日
 おはようございます。
 都新人支部予選初日です。

初日結果
初日の様子(今日はカメラの調子が悪く、ピントが合わなかったり、女子4継見失う箇所が多く失敗しました)

  新チームでの戦い、2年生の頼もしさを感じた初日でした。特に2年女子の須藤さん、木寺さんが二人で準決勝に進出するという活躍を見せてくれました。木寺さんは怪我で走れない期間が続いた後でしたが、毎日のように自主練を繰り返し、須藤さんは都新人大会への出場を決めましたが、これも自主練の積み重ねが成したことでした。
4継も、各チーム新チームならではのミスが続く中、しっかりと4人の想い、そしてチームの想いを繋いでくれました。女子は都新人まであと一歩のところまで迫る活躍、法政プライドを見せてくれました。
 1年生は来年2年生、今度は君達が後輩に背中で見せる番になります。法政の名前を背負う覚悟。

 そして、帰りの電車の中でのこと。
  隣の隣に座ってるどこかの陸上部の女の子二人が、陸上について語っているのを聞きました。

 陸上をやめたら私が私だと自信をもって誇れるものがなくなる
 陸上というスポーツをやっていることが自分の誇りだった

 聞いていて、自分が指導した部員がこんな風に思ってくれたら顧問冥利に尽きるなと感じました。

  陸上は苦しみを伴わずには上達することができないスポーツ。誰よりも努力したところで、自分が思う通りの結果がでるとは限らない。それでも、毎日走る。夏は暑く、冬の朝練は暗く、寒い。走れば呼吸は苦しく、いろんなところが痛くなる。
スタートラインに立つたびに、自分の限界に挑戦する恐怖心と向き合うことになる。
そんなこと誰にでも出来るわけではない。
そういうことに挑戦できる自分が、他のことが出来ないことなんてあるはずがない。陸上が自分に与えてくれたのは、とてつもなく大きな、大きな自信。
2014年09月07日
 おはようございます。
 都新人支部予選2日目です。

 →2日目結果
 →2日目の様子

  
  今回の大会では、100Mで須藤さんが、3000Mで岩橋さんが都新人大会への出場を決めました。
  二人とも中学ではスキー部でした。高校に入ってからのスタート、最初は入賞とは無縁でした。自主練の積み重ねと、創意工夫。経験も才能も関係ありません。
  そしてその姿勢は、今回の大会で自己ベストを更新できた人みんなに共通しています。
  悔しい想いをした人は、その悔しさを絶対に忘れないこと。僕も沢山そういう想いをして成長してきました。
  たった2年と半年ほどしかない高校部活、飛び上がるほどの嬉しさも、心に突き刺さる悔しさも、沢山味わったほうがいい。
  それは君たちを間違いなく成長させてくれるものだから。
2014年09月21日
おはようございます。
新人都大会です。

9月21日新人都大会結果
新人都大会の様子

選ばれた学校のみが走れる舞台
自分たちの持てるだけの力は出せました。
しかし、上との差も感じました
積み上げてきた時間の違い
それを埋めるだけの信念、心の強さ、覚悟が必要です。

法政高校陸上部、
君たちの可能性はもっと先にあります。
その可能性をとどめてしまっているのは、自分が作っている壁です。
あっという間に過ぎ去ってしまう高校3年間、
あのときもっと部活に打ち込んでおけばよかった、
そうしたらもっと自分に自信がもてたかもしれない、
本気でやっていたらもしかしたら、もっと先に行けたかもしれない、
何であの時の自分に、そう言い聞かせてくれる人がいなかったんだろう、

そういう後悔をしている大人はたくさんいます。
でも、自分の目の前にあるチャンスに気づく人は違います。
チャンスは目の前に転がっているのに、周りの人は気づかない。
もしかしたら、リスクを背負うかもしれない、つらいことが伴うかもしれない、
嫌な想いをすることになるかもしれない、
でも、チャンスなことは間違いない。
どうするか、
やるのか、やらないのか、
人生はこの2択の連続。
僕は常にやる、という選択をしてきました。
その一点において、何の後悔もしていません。
今、君たちの前にある選択肢は、
きっと今しかない選択肢。
部活動ができるのは、高校まで。
このことの重みをもっと、もっと、
心の芯から感じてください。
楽しいことや、イベントは大学でももっと大きなスケールになって待ってます。
大学生になったら、大人の一員として見られ、できることの選択肢も格段に増えていきます。
でも、部活は、一部の人の特権になります。
欧米では、学校の部活に入れるのはトライアウトに合格したエリートだけ。
日本ならではの、誰にでも与えられた夢の時間。
自分の夢の先はどこにあるのか、
自分の可能性はどこまで続くのか、
誰もが本気で、一流アスリートとして、陸上に打ち込める最後の時間。

自分ならできると心の底から信じること、
もっと大きな舞台に立っている自分の姿を想像すること
高校3年間でしか見ることのできない煌き、そして夢に対して素直であってほしい
ごまかさず、純粋に、まっすぐ陸上と向き合おう
1秒を削り出すために
2014年09月29日
おはようございます。
秋季大会まであと12日。
都駅伝まであと35日。

今日は学校での練習でした。
自分は教員会議のため、部活には出られませんでした。
会議では、部活動で帰る生徒たちによる騒音がひどく、特に2学期以降の様子が限界を超えているとの報告がありました。
「部活を特定してほしい」
「陸上部であったなら、駅伝前で大切な時期であったとしても、練習をさせない」
「僕たちが部活動を通じて指導しているのは、社会性を持たせること。他人に対する礼儀を身につけること」
そして法政高校に対する誇りを持つことだと思いながら、発言しました。
本気でそうしようと思っていることは多分、わかってくれると思います。
一人ひとり、どんなところでも、法政大学高校陸上部の誇りを持って行動すること。
責任はチーム全体でとることになります。
2014年09月30日
おはようございます。
秋季大会まであと11日。
都駅伝まであと34日。

<TT&駅伝選考会>
100TT
木寺 13秒39(セカンドベスト)
野村 11秒66(ベスト更新)
田中 12秒45
福井 14秒84(セカンドベスト)
北川 15秒91(セカンドベスト)
保谷 14秒43(サードベスト)

200TT
木寺 27秒98(サードベスト)
須藤 29秒35
野村 24秒09(ベスト更新)
田中 27秒25(サードベスト)
福井 31秒74(ベスト更新)
保谷 30秒90(サードベスト)

駅伝選考会
男子5000
飯盛 16分13秒80(サードベスト)
小宮山 17分47秒68(ベスト更新)
奥野 18分00秒42(ベスト更新)
横田 18分16秒53(セカンドベスト)
早道 20分36秒10(ベスト更新)

女子3000
三角 11分34秒67(ベスト更新)
岩橋 11分46秒57(セカンドベスト)
丸田 11分58秒87
高橋 12分14秒20(サードベスト)
小沢 13分25秒15(ベスト更新)
冨沢 13分53秒26(ベスト更新)
茅原 14分36秒25(ベスト更新)

今回の選考会を受けて、一部三鷹駅伝のメンバーを入れ替えします→駅伝メンバー登録参照
都駅伝も、三鷹駅伝も、当日朝まで選手の交代の可能性はあります。
前回よりも1分以上速いタイムを出している人もいます。
最後まで駅伝に出たいという気持ちを持ち、駅伝で走っている自分を想像し続けること。
2014年10月02日
おはようございます。
秋季大会まであと9日。
都駅伝まであと32日。

今日は練習後にミーティングを開きました。テーマはチームワークについて。
全日本チアリーディングチームの取り組みから学びました。
チームって何なんだろう、チームメイトって、仲間とは、絆とは、そんないろんなものが詰まった映像でした。
わかってくれているだろう、
そう相手に甘えてしまうのではなく、きちんとコミュニケーションをとること。
先輩らしさとは、偉そうにしていることでも、後輩に優しい顔をすることでもなく、自分のことしか見えていない後輩がいたら、仲間を信頼すること、チームを良くするためにすべきことは何なのかを教えることです。

時に厳しく、時に優しく

自分のやっていることに対して自信がない人は、ほかの人に対しても厳しいことは言えません。
後輩を厳しく指導するためには、まず、自分がその倍以上の努力をすること、自分のことよりも先にチームのことを考える姿勢を持たなくてはいけません。
そういう姿勢を持っている先輩の後姿を見ている後輩たちは、先輩から厳しいことを言われても必ずついてきます。
そしてトラックを出たら、まるで兄姉のように、優しく接してあげればいいのです。
優しくすることと、相手に合わせることは違います。
チームに対する気持ちをきちんとぶつけていかないと、最後に後悔することになります。
このメンバーと一緒に走れて本当によかったと、
涙を流しながら感動を分かち合えるゴールに向かって、
走れ
2014年10月07日
おはようございます。
秋季大会まであと4日。
都駅伝まであと27日。

暗くなるのが早く、視野が狭まることにより、affordability も低下、スピードを出すのが難しくなります。
そんな中ですが、短距離はTT、中長はペース走とビルドアップの2本立てメニューでした。
会心の練習が1回できることよりも、次の練習ができるかどうか
今日の練習が終われば、次の練習に気持ちを準備する
良い状態をキープするために、自分の体との対話を大切にする
今日やったことがマイナスにならないように、体をケアして、超回復をする余裕を与えてあげる
次、ここにくるときに、今日の自分よりも強い自分になって、また挑戦しよう

100TT
 木寺 13秒24
 須藤 13秒47
 野村 12秒12
 田中 12秒35
 吉田 13秒86
 福井 14秒79

200TT
 須藤 29秒39
 野村 24秒81
 田中 26秒91
 吉田 29秒96
 福井 31秒54

5000BUP
 小宮山   18分09秒22
 奥野    18分14秒15
 渡辺(啓) 18分41秒08
 白石  18分44秒76
 横田  18分54秒16
 三角  20分56秒07
 早道  21分29秒47

3000BUP
 庄  12分19秒77
 水上  12分58秒62
 渡辺(莉)13分26秒96
 冨沢  13分58秒96
2014年10月10日

おはようございます。
秋季大会まであと1日。
都駅伝まであと24日。

このところ、トレーニングする時間を確保するために昼休みも使い始めました。体育館3階にあるトレーニングルームには、チアリーディングが鏡を使いながら練習、硬式テニスが素振り、そして陸上部の3年生および一部2年生を中心にトレーニングをしている姿があります。たった30分の間に、トレーニングして着替えをしてという忙しい流れの中で、1秒を削りだすための努力をしている姿がそこにはありました。
その一方で、一部の一年生には、部活動をサボる口実を探すというような残念な姿勢もあるようです。
僕が願うのは唯一つ。君たちが高校を卒業するその瞬間、自分の高校生活は他の誰にも体験できないほど充実したものだった、自分を限界以上まで成長させる日々だったと胸を張って卒業してもらいたいということだけです。
でもそのためには、口先だけではない、心の底からの努力、挑戦していく気持ちがないと、そういう気持ちにはなれません。他の人と同じだけ努力したのでは駄目なのです。他の誰よりも努力した、工夫した、自分の持てる限りの時間を注ぎ込んだという確信がなければ、ただの自己満足的な達成感しか味わえません。
陸上部のOB、OGには、法政大学に行ってから、陸上部での経験を誇らしげに周りの友達に紹介する人がいます。そういう話を聞くたびに、自分自身が法政大学に入ったときのこと、周りに誰一人としてシリア以外ない中で隣になった人と話しているうちに、お互いの高校時代の話になり、気づくとテニス部での思い出を熱く語っていた自分がいたことを思い出します。
教育とは、自分の経験した最高の体験を引き継ぐことであり、苦い失敗を繰り返させないためのものだと思っています。
明日は秋季大会、また新たな1ページが、大切な1ページが刻まれます。

駅伝長距離メニュー
5000
 奥野    18分40秒17
 小宮山  19分00秒67
 渡辺(啓) 19分12秒23
 横田  19分53秒56
女子
 岩橋 21分34秒95
 三角 22分01秒24
3000
 小宮山  9分52秒26
 奥野  10分13秒46
 渡辺(啓) 10分28秒32
 横田  10分37秒38
女子
 岩橋 11分50秒32

1000
 小宮山  3分06秒66
 渡辺(啓) 3分10秒24
 横田  3分13秒29
女子
 岩橋 3分32秒56

駅伝短距離メニュー
3000
 渡辺(莉) 13分55秒95
 近藤  14分01秒12
男子
 水上 13分28秒42

2000
 渡辺(莉)  8分31秒28
男子
 水上 8分08秒97

1000
 渡辺(莉) 4分09秒61
男子
 水上 3分45秒55
2014年10月11日
おはようございます。
都駅伝まであと23日。

秋季大会初日です。

秋季大会初日結果
秋季大会初日の様子

本番では、練習していたことしか出せません。
奇跡とか、ミラクルがあるスポーツではありません。
努力の積み重ねが自信を生み、
微妙なギリギリのラインを良い方向へ変えていく
最後は自分たちのやってきたことを信じられるかどうかです。
他の学校の生徒たちも、色んな環境の中で部活動を送っています。
専用のトラックがあって、専門の先生が毎日見てくれて、強力なPTA組織やOB/OG会があって、学校全体から注目されている環境のある学校なんて都内にわずかです。
学校にトラックがなくて、顧問の先生も陸上を知らない先生で、コーチの制度もないような学校で、それでも自分たちで自主的に頑張っている陸上部の方がよっぽど多い。でも、自分たちが環境的に恵まれていないということで、思い出作りの部活動にしている学校と、そんな環境の中でも夢を持ち、陸上競技に打ち込んでいる自分に誇りを持って活動している人たちもたくさんいます。
みんな願いは同じ。
昨日の自分に勝つ日々を365日継続したい、
才能がない自分でも、努力でここまでできるようになるんだってことを証明したい、
こんな自分が都大会で入賞することができたらきっと、
その後の人生でどんな困難なことが待ち受けていたとしても、
そんなことには決して負けない、
強い自分に生まれ変わることができる。
本気で想うことです。
僕が走り始めたのも、「風が強く吹いている」の中で出てくるたった一つのセリフ「5000を14分切ることは才能かもしれない、でも15分という壁は誰にでも与えられた越えられる最高の壁なんだ」という言葉からです。
僕の願いはあの時から何も変わっていません。
いつの日か、15分を切りたい
才能も、年齢も関係ないのです
2014年10月12日
おはようございます。
都駅伝まであと22日。
秋季大会2日目です。

秋季大会2日目結果
秋季大会2日目の様子

自分の半年後を思い描くこと。
どんな強豪校を前にしても、自分は絶対に負けないと思える何かを身につけること
自分に少しでもプラスになることがあったら、どんどんアドバイスをもらいにいくこと
まずは自分の弱さと向き合う謙虚さ
そして、このままでは終われないという信念
知識+努力から生まれる自信
次の1歩で稼ごうとするのではなく、ゴールまでの全歩数で小さな差を生み出していく長期戦
僕が持っている武器はこれだけです
君達が手にすることができる武器もこれだけです
でも、僕は、自分がこれまで歩んできた遠回りの道のりも、
これから歩むであろう長い道筋も、
決して間違っていないという自信があります。
その自信が、眠かろうと、仕事で疲れていようと、朝練をする決断力を生み出し、
昨日よりも今日の自分、
今日よりも明日の自分を信じる力を与えてくれます。

Learn from yesterday, live for today, dream for tomorrow.
―Albert Einstein
2014年10月15日
おはようございます。
都駅伝まであと19日。

明日からは中間試験が始まります。
試験勉強で徹夜をしている人たち、今回は仕方ないかもしれませんが、本来はそのやり方ではいけません。
法政高校の定期試験は、受験レベルではないので、授業をきちんと聞いて理解していればきちんと解けるレベルです。
これまで陸上部と勉強とを立派に両立してきた先輩たち、なかには受験勉強と3つ並行してやっていた先輩たちは、学校のことは授業中にしっかりやりきるということができていました。
僕も高校生の時は、進学校で、部活、勉強、そして受験勉強と3つをきちんとやりながら、その上で、高3の夏には全国ディベートコンクール出場、秋には世界MESEコンテスト参加ということもやっていました。学校の勉強は授業中に120%集中してしっかり覚えこむ、休み時間は受験勉強用に単語を覚える、昼休み・放課後はテニスコート、部活が終わってからは受験勉強、そして夜はしっかり寝て、朝は自主練で早く起きるということをやっていました。
そういうことを大変だと思ったことは一度もなく、自分にとっては全てが生活のリズムの一部になっていました。部活に向けている意識は、勉強にも向かい、それ以外の活動にも向けられるべきなのです。そうやって、生き抜いていくためのエネルギーをどんどん鍛えていったのです。教師になってからも、共学化、移転、責任のある仕事を継続して持ち続ける状態など、心に負荷がかかることもたくさんありましたが、そこで負けない力になりました。
試験前だけ勉強するのは、みんながやっていることです。
陸上の時にも言っていますが、みんな同じ目標を持って努力をしている。そこでは差はつかない。他の人がやっていない努力を、他の人がやっていないときにする、それが差になるのです。
勉強は毎日積極的・意識的に取り組むものです。そうやって積み重ねた人に、試験前だけ努力している人たちが追いつくことは決してありません。陸上も、勉強も、長期戦なのです。コツコツ小さな努力を積み重ねることこそ最強なのです。
いつもと変わらない生活リズムで試験期間を過ごすことができれば、試験後の練習から一気にトップギアで入ることができます。それは1年間、ずっと変わらず同じコンディションを維持することに繋がり、調子がいい時にはベストを更新、その積み重ねで今より一段上に入ることができます。たった3年しか時間はないのです。無理な生活習慣でコンディションを落とすわけにはいかない、だから試験期間中もいつもと同じ生活リズムで過ごせるように、毎回の授業を大切にしよう。
そう思う人が一人でも増えれば、法政はまた一歩前進できます。
2014年10月16日
おはようございます。
都駅伝まであと18日。

twitterで「都駅伝」と検索して出てきた高校生のtweetを紹介します。

以下、引用
やはり1週間切ってる中間テストよりも2週間ちょっとに控えてる都駅伝のために今は尽くす。
受験勉強はまた来年も出来るかもしんないけど、都駅伝は二度と走れない。
けど、浪人はしない。
「確固たる自信。やるべきことはやってきたと言えるために」

引用終わり

君たちが戦うのは、こういう意識を持ったライバルたちです。
才能で差がつかず、
環境では負けているかもしれない。
でも、気持ちでは負けられない。
2014年10月18日

おはようございます。
都駅伝まであと16日。

今日は箱根駅伝の予選会がありました。
春、六大学対抗戦で目の当たりにした圧倒的な走力。
箱根にかける想いは、一人ひとりの選手の中でおそらく小学生の頃から培われたものだったと思います。
4年生にとっては最後の年。
選ばれた人しか立てない舞台。
1秒を削りだすためにした努力を想像すると、胸が熱くなります。
みんな同じ気持ちで努力をしています。
でも、その中で行けるのは10校のみ。
本当に厳しい世界です。

少しでも駅伝にかける気持ちが追いつくように、
部員一人ひとりが僕の想いを軽く超える情熱を持ってくれれば、
法政大学の力に、微力ながら貢献できるようになるかもしれません。
法政にプライドを。

<2000×5>
男子
飯盛 6分49秒89
奥野 6分53秒25
小宮山 6分55秒47
渡辺(啓) 7分28秒34

2本 白石 6分57秒

女子
岩橋 8分06秒80
三角 8分37秒19

3本 丸田 8分35秒19

<1600×5>
女子
渡辺(莉) 7分25秒27
冨沢 7分33秒31

男子
3本 水上 6分27秒39
2本 庄 6分31秒15
2014年10月19日

おはようございます。
都駅伝まであと15日。
法政大学の箱根駅伝予選会落ちは本当に残念でした。
お正月に法政のオレンジカラーを見たかった人は何も法政出身者だけではありません。
本当に多くの人が法政の走る姿を応援してくれています。
僕たちが立つ舞台は決して大きな舞台ではありませんが、荒川河川敷にはたくさんの人が集まります。
法政大学が箱根駅伝で大東文化大学とシード権をかけて激しく戦い、そしてシード落ちをした今年の箱根駅伝直後に行った高尾山トレイルの時も、多くの学校や、一般の人がお正月の箱根駅伝を見ていて、僕たちのジャージに「あっ、法政だ」と反応していました。
都駅伝で頑張らなくてはいけない理由がまた一つ増えました。
僕たちは走るために集められた特別な集団ではありません。普通に受験して、普通に勉強して、校内に練習環境がない中、10Kほど離れた競技場まで練習に行っている集団です。
つまり、努力に関しては負けない集団です。
明日で都駅伝まで2週間前になります。
テーパリングの時期が始まっていきます。
最後の長いペース走ですが、体調不良や準備不足で走れないということがないように、
駅伝にかける気持ちでは都内で一番になれるように、
まずはそこから。
2014年10月20日
おはようございます。
都駅伝まであと14日。

あと2週間。いよいよテーパリングに入ります。
ここまでよく頑張ってきました。
距離に関してはもう心配ありません。
これからはスピードを極限まで高めていきます。
そして、そのあとはしっかり体を休めさせます。
そして、最強の自分を作り上げ、トラックでは想像することもできなかったようなペースで、トラックよりも長い距離を走りぬくことを目指します。
練習はきつく、醜く、
レースは楽しく。

<10000ペース>
男子
小宮山 37分47秒01
横田 39分57秒77
渡辺(啓) 42分42秒06

女子
岩橋 42分23秒87
丸田 46分02秒37

<5000ペース>
女子
渡辺(莉) 23分39秒28
冨沢 24分31秒36
近藤 27分09秒58

男子
庄 21分08秒48
水上 21分38秒65
2014年10月25日
おはようございます。
都駅伝まであと9日。

最終選考会を行いました。

今日という日を迎えられたことに感謝です。
本当にここまでみんなよく頑張りました。

<最終選考会結果>
男子5000
3年 飯盛   16分43秒31
2年 小宮山  17分20秒20
3年 奥野   17分20秒69
2年 横田   18分36秒50
2年 渡辺   19分08秒90

男子3000
1年早道 11分34秒49
1年水上 11分37秒56

女子5000
2年 岩橋 20分20秒22
3年 三角 20分26秒68
3年 丸田 21分27秒26

女子3000
3年 高橋 11分59秒06
2年 渡辺 13分05秒18
1年 冨沢 13分35秒96

<練習ベスト更新者>
練習参加者全員更新達成!!
木寺、須藤、野村、田中、吉田、福井、北川

都駅伝現段階での選手選考結果&タイム設定
2014年10月31日
おはようございます。
都駅伝まであと3日。

本日、最後の練習が終了しました。
あとは本番に向けてコンディションをあげていく調整を残すのみです。
みんな、本当によく頑張りました。
これだけ頑張っているのに、学校内にはその頑張りを見てもらえる環境がないことが残念です。
少しでも見てもらえれば、君たちのかっこよさ、走ることの素晴らしさが伝わると思います。
でも、大切なのは人からどう評価されるかということではありません。

自分が自分のことをどう思うか、
それが大切です。

陸上の神様はいます。
でも、誰よりも、本当に、努力した人の言葉しか聞こえません。

僕たちの願いが届くかどうか、
今はただ、信じるのみ。

同じ想いを共有し、
ギリギリ届くかどうかの目標に対して、全力で努力し、
これ以上頑張ることは無理、と言えるくらいの日々を積み重ねてきた、
そんな自分が
きっと、いたことを。

<練習ベスト更新者>
2000×2
飯盛、渡辺(啓)、横田、小宮山、早道、奥野、丸田、岩橋、三角、白石、高橋、冨沢、庄
(全員ベスト更新達成!!)

300×4
須藤、吉田、福井

<セカンドベスト>
300×4
田中、北川

<サードベスト>
300×4
野村
2014年11月01日
おはようございます。
都駅伝まであと2日。

こちらをご覧ください→2014全国高校駅伝東京都予選に向けて
2014年11月03日
おはようございます。
今日は都駅伝でした。
こちらをご覧ください→駅伝への想いと結果
2014年11月07日
おはようございます。
三鷹駅伝まであと23日。

久しぶりの競技場での練習。
自然とモチベーションも高まります。
学内では三鷹駅伝のポスターを掲示しました。
昨年のものを更に加工して、法政カラーで目立つように作成しました。
三鷹駅伝は学校のすぐ近くもコースで通るので、一人でも多くの人に実際見てもらえるとうれしいです。
僕たちには限られたチャンスを一つ一つ有効に活用していくしか、陸上部を大きくしていく方法がありません。
先日、都駅伝でいろんなポイントで声をかけるために移動を続けていると、他校の応援担当生徒が母校の幟を担ぎながら「うちの部ももっと強くなってほしいな。でも人数が少ないからなぁ」と嘆いているのを聞きました。
人数が多くなればその分、一人ひとりがチームに関わっているという意識は落ちる。でも、総合力は競争によって上がる。
僕たちが目指しているのは、一人ひとりがチームを作っているという意識を持ち続け、競争力がある部活。更に陸上だけではなく、学習も、人として学ぶべきことも全力で取り組む集団です。

<2000>
飯盛 6分10秒60
小宮山 6分28秒83
白石 6分38秒76
渡辺(啓)6分39秒37
横田 7分17秒66
水上 7分23秒51
早道 7分28秒15

岩橋 7分31秒62
渡辺(莉)8分32秒21
冨沢 8分39秒41
平野 8分42秒83
茅原 9分27秒45

<練習ベスト更新者>
200
木寺、須藤、吉田

<セカンドベスト>
200
北川
100
吉田

<サードベスト>
200
福井
2014年11月08日
おはようございます。
三鷹駅伝まであと22日。
今日は中3の生徒が見学に来てくれる予定です。

気温は10度をわずかに超えるかどうか、場所も学校の敷地内にあるわけではなく、練習していても、「法政ってこの辺だったっけ?」という他校の生徒の呟きが聞こえてくるほど遠い。
そんな中で、校内で注目されることもなく、静かに、でも毎回の練習に全てをこめて健気に練習をしているのが陸上部です。

周りがどう思うかではなく、自分が自分のことをどう思うか。
自分が一流の努力をしていると胸を張って言えるかどうか、
僕たちが大切にしているのはそういう毎日です。
今しか体験できない青春のきらめきは、
こういうところで静かに光り輝いています。

<3000BUP>
飯盛 9分39秒65
白石 10分26秒72
渡辺(啓)10分28秒25
横田 11分05秒68
庄12分02秒94
水上12分03秒67

渡辺(莉)13分15秒55
近藤 13分45秒25
冨沢 13分54秒16
2014年11月11日
おはようございます。
三鷹駅伝まであと19日。

人の体はホメオスタシス(恒常性)を保つように作られています。
汗をかき、ナトリウムが不足すると塩分を欲っしたり、寒くなるとシバリング(震えること)で体を温め一定の温度を保とうとします。
陸上の練習を積みながらも、ホメオスタシスを崩さないようにバランスをとることが大切です。
でも、同じように練習しているだけでは上には進めません。
現在やっていることが楽になり、当たり前の状態にすることで、もう一歩先の練習に挑戦できるようになり、その練習を継続していくことで、いずれその練習もホメオスタシスの範疇に入ってきます。
朝5時半に起床し、9時に就寝するという生活を繰り返していけば、5時半に起きるために目覚ましは必要なく、日中の活動が最高の状態で迎えられるようになります。
世界で活躍するCEOの多くが朝、走っているということを知っていますか。
偉大な発明家であるエジソンも、考えているときは必ず動きながら考えていました。
体を動かすということは人類にとって、進化を促すうえで欠かせない活動です。
学習も、陸上も、朝のスタートをどう迎えるにかかっています。

<2000>
飯盛 6分14秒57
白石 6分15秒06
横田 6分52秒27
水上 7分19秒63
庄  7分43秒53

岩橋 7分28秒03
小沢 8分12秒56
冨沢 8分41秒53
近藤 8分54秒62

<セカンドベスト>
250
木寺

<サードベスト>
250
野村、北川
2014年11月14日
おはようございます。
三鷹駅伝まであと16日。

前回の都駅伝の時もそうでしたが、駅伝の練習と試験前の週間はいつもぶつかります。
走るという行為は精神年齢が高くないとできません。
だからこそ、大人になってから走り始める人が何万人もいるわけです。
そして僕もその中の一人です。
市民ランナーの意識は、実業団ランナーの意識と比べても負けません。
なぜなら、市民ランナーの多くが練習場所がなく、練習する時間もないからです。
いかに工夫をして時間と場所を生み出すか。
それは全ての市民ランナーの日々試される、そして永遠に続くテーマです。
仕事をしながら走り続けるということは簡単なことではありません。
家庭を守りながら走り続けることは簡単なことではありません。
その重みと比べれば、君たちに課せられた重みはまだまだ軽いものです。
勉強と部活動を両立する、一人の主体者として、責任を持って全うする。
どこかに子供としての甘えが残っていたら、勉強も部活も子供の頃と変わらない、大人から与えられたものをただやっているだけになってしまいます。
駅伝がこの日にあることは何ヶ月も前からわかっていたことです。
毎日、計画的に時間を使ってください。

<2000>
飯盛 6分14秒15
小宮山 6分35秒76
横田 6分53秒82
庄 7分45秒08

岩橋 7分27秒57
三角 7分36秒83
渡辺(莉)8分17秒42
近藤 8分50秒68
冨沢 8分52秒36

<練習ベスト更新者>
350
木寺、福井
100
吉田
2014年11月18日
おはようございます。
三鷹駅伝まであと12日。

昨日は監督会議でした。去年の順位を参考にスタートの位置が決まります。去年は男子も4位とあと1歩のところまで来ました。男女ともに表彰台に乗るということは考えたこともありませんでした。本気になった大人ほど強いものはいません。上位陣のチームは、一人ひとりの意識が高く、市民ランナーとして仕事と両立しながらも競技を継続している兵ばかり。男子のこの溝を埋めることは非常に難しいと、最初の年は考えていました。今年は全てがうまくはまれば表彰台にも届くところにいると思います。
そんな気持ちで祈るように今日の練習を見ていました。
結果は惨敗です。
男女ともに赤信号が灯っています。
何よりもそういう状況だという認識を持つ人が部内にいなかったことが問題です。
やばいぞ、どうする?と自分のこととして捉えている人がいない。
僕だけ心配している。
それが何よりの不安材料です。
僕は自分のレースに向けて2カ月以上もかけて準備してきました。ここまでのところ、これ以上ないほど状態を合わせられています。そんな状況でも、やはり何があるかわからない、風邪を引くかもしれない、足が痛くなるかもしれない、そういう不安とともに毎日を過ごしています。
タイムを2カ月伸ばし続けことは容易なことではありませんでしたが、僕はやりきりました。
僕ができることが、何故、みんなにはできないのでしょうか。
覚悟の違い、
それだけです。

<2000>
飯盛 6分10秒40
小宮山6分28秒33
渡辺 6分44秒73
横田 6分54秒17
白石 6分59秒47
水上 7分30秒82
庄  8分10秒20

三角7分52秒60
渡辺8分29秒12
冨沢8分52秒26
近藤8分57秒08

2014年11月19日
おはようございます。
三鷹駅伝まであと11日。

走っていて苦しくなると脳が体を保護するため使える筋肉の量を減らすため、体が重くなるという話は今まで何回かしました。
では、どうすれば苦しくならないのか。
よく話すのは正しいペース配分です。
でも、今回は食事という観点で考えてもらいたいと思います。
ケニア人のトップランナーと日本人のトップランナーの血液を比較すると、ケニア人のランナーの方が血液がサラサラで澱むことなく流れます。これは遺伝によるものが大きいので、ケニア人の方が有利だということは決まっているわけです。ですが、そこで諦めてしまってはスポーツではありません。どうすれば血液がサラサラになるのか。僕たち日本人に許された限界まで極めることはできるはずです。
そこで、食事です。
僕はレース2カ月前になると、揚げたものを少なくします(食べないわけではありません)。代わりに普段から食べている青魚の量を増やします。あじやさば、いわしなど青魚にはEPA/DHAと呼ばれる栄養分が豊富に含まれています。血液中の中性脂肪値やコレステロール値を低下させて血流をよくしてくれます。EPAには動脈硬化の予防や、関節の炎症を鎮めるはたらきもあります。DHAには脳を活性化するはたらきもあるので、学習機能の向上などのはたらきもあります。。これらは特に青魚の脂肪に多く含まれています。血液の働きの一つが体の隅々にまで酸素を届けることです。つまり、青魚を食べると血液がサラサラになり、競技力向上につながるわけです。やってみたことはないですが、夏場の僕の血液と、今の血液を調べたらケニア人と日本人の違いと同じくらいの変化が見られるはずです。何故なら、夏場の自分では、今の僕がやっているメニューは決してやることができないからです。
アスリートの世界ではドーピングというものがあります。薬物を使うことにより、パフォーマンスを向上させることですが、実は血液ドーピングというものもあります。血液の量が増えると、その分酸素を取り込む量が増えるため、苦しくないのです。自分の血液を冷凍して保存しておいて、注入するのです。青魚を食べてもドーピングにはなりませんが、それと同じ効果をもたらしてくれるわけです。
ただし、僕も働きながら走っているので、青魚を料理する時間はありません。僕はイワシの生姜煮のパックをいなげやで買って冷凍しています。それを夜のうちに弁当箱に詰めて冷蔵庫で自然解凍し、次の日のお弁当に持っていけるようにします。自分でだってできるのです。
同時に血液を運搬してくれるのが鉄分、その鉄分の構成物質がプロテインであるので、僕は朝練後に鉄分、プロテイン、お弁当でイワシ、夕食前にプロテインということをずっと繰り返しています。
毎日の積み重ねが見えない1秒を作りだします。
2014年11月22日
おはようございます。
三鷹駅伝まであと8日です。

レースの結果は1週間前の練習の結果ではわかりません。
1ヶ月前、そして半年前、1年前からの積み重ねです。
走りに関しての科学的研究は進んでいますが、変数が多すぎて結果に影響を与える因子はまだ特定されていません。
Every small thing counts.
すべての小さな努力の積み重ねです。紐の結び方、走る前の食事を取るタイミング、ストレスのない過ごし方、毎日積み重ねた10回ずつの自主トレ。そして、当日までのコンディショニング、テーパリング。それらが複雑に絡み合って、結果となります。
レースは走るまでわからない。
だからこそ、直前まで小さなことを積み重ね続け、良い結果が出る確率を少しでも上げていく。
自分にできることの全てをやりきって当日を迎えれば、残すは号砲が鳴るのをドキドキした気持ちで待つだけです。
そして、僕は明日、2年ぶりのつくばで、6年ぶりのベスト更新をかけて走ります。

<三鷹駅伝最終選考会結果>
3000
飯盛 9分22秒08
小宮山 10分15秒60
横田 10分17秒07
渡辺 11分13秒63

岩橋 11分39秒81
三角 12分11秒26
冨沢 13分07秒63
近藤 13分42秒62
茅原 14分08秒50

今回の結果を中心に、来週の練習の様子を見て三鷹駅伝は当日朝まで補欠と選手の入れ替えの可能性あり。

<練習ベスト更新者>
250
野村、田中、北川

<セカンドベスト>
250
木寺、福井

2014年11月29日
おはようございます。
いよいよ明日三鷹駅伝です。

4回目の三鷹駅伝。
1年目は女子は人数が足りず、バスケ部と硬式テニス部から助っ人を頼んで出場しました。
2年目は男子が6位入賞、女子が初めて自分たちだけでチームを作れ、更に優勝までできました。
3年目は、男子が4位入賞、そして女子は悔しい準優勝。
この3年間で、嬉しい想いも、悔しい想いも一通り経験しました。
明日は、新しいサイクルの始まりです。
僕の力が及ばず、選手たちを最高の状態で送り出すことはできませんでした。
それでも、この3年間の蓄積の上で、これまでにない練習をずっとしてきた半年間があります。
僕たちはほとんどが陸上初心者。
限られた時間の中でどこまで明日の自分の可能性を信じて小さな努力を続けられるか、
そういう話をずっとしてきました。
僕たちが背中に背負っているのは、SEIZE THE DAYという決意。
Live as if you were to die tomorrow and learn as if you were to live forever.
今日という日は二度と来ない。
そして、三鷹駅伝も、明日しかない。
あの夏合宿を乗り切った君たちならきっとできる。
都駅伝での悔しさを味わった君たちなら、
あの時味わった恐怖より大きなものはないのだから、
今までにない強い自分でスタートラインに立てるはず。
仲間が必死になって削ってくれた1秒を、
襷とともに受け取って。

2014年12月27日
おはようございます。
今日は引退式でした。
今、こうしてこの3年間を振り返ってみると、やはり子供たちから学ばされた3年間だったと気づきます。
そして最後の最後でも、またガツンとやられました。
三角さんからもらった手紙です。
これまで、チームを強くするためにはとにかく人数を増やしていくしかないと考えていました。人数が足りなかったら、そもそもチーム戦にでることさえできないからです。誰かが怪我をしてもそれを補うだけの戦力を作っていくことを考えていました。
陸上部を50人規模にする。そう明言し、その通りに歩んできました。
でも、三角さんからもらった手紙には、僕の指導を受けたい、ただそれだけの想いで陸上部に入ってきたこと、人数が少なかったためにたくさんの時間を共に過ごすことができた1,2年生の頃のこと、人数が増えてから少しずつ僕と話す時間がなくなってしまったこと、一緒に走ることができなくなったことへの寂しさが率直に書かれていました。
三角さんたちが1年生の頃は、大会に出る人数も限られていたため、空き時間が長く、合間の時間にロングジョグに出かけたりすることもありました。合宿の時には車の中で、いろんな話をしました。
僕もそんな時間が大好きでした。
あの頃の自分は、やりたいことをやっている、そういう楽しさを常に感じていました。きっと、その気持ちは部員達にも自然と伝播していったのだと思います。
今の自分はどうか。
やりたいことをやっているのか、しなければならないことをしているのか。
部活が楽しいのか、意義があるからやっているだけなのか。
僕が何故陸上部の顧問になったのか。
部員に何を伝えたいのか。
何で部員がメニューをやることに対して怖いと感じるようになってきているのか。
答えは全て繋がっているのだと思います。
また原点に帰る必要がありそうです。
ありがとう、三角。

飯盛、奥野、香衣、谷川、丸田、三角、松野、そして今日来られなかった真椰と齋藤、
競技場でみんなと会えるのが楽しみだった。
本当だよ。
そして、そんな君たちの姿を受け継いだ後輩たちが、また競技場で待っている。

とりあえず、高尾山で俺は待っている。
















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